【牧進】 日本画 / 金地紙本に彩色 査定 買取 致します。
作家名: 牧 進
作品詳細: 金地紙本に彩色。
◎牧 進の芸術
牧進(MAKI Susumu)は、1936年東京都豊島区に生まれた日本を代表する日本画家です。幼少期より絵を愛し、13歳で父のビラ描きの手伝いをしながら日本画の指導を受け始めます。昭和27年(1952年)、川端龍子に師事し、厳しい修行のもとで絵画の基礎を学びました。龍子の没後、牧は無所属での独立を決意し、昭和42年(1967年)には初個展を開催。以降、日本の四季をテーマにした風景画を数多く制作し、その緻密で美しい画風で知られています。
牧進の画業は、初期の苦難を乗り越えた後に大きな転機を迎えます。昭和32年(1957年)、作品《白薔薇》が青龍展で初入選。昭和40年(1965年)には《秋色》で社友となりますが、昭和41年(1966年)には師・川端龍子の死去と共に青龍社が解散。その後、牧は独立の道を歩み、昭和42年には個展を成功させます。
国内外での評価も高く、昭和58年(1983年)には外務省の依頼で《牡丹》と《菖蒲》を制作し、これらはそれぞれフィリピン政府とマレーシア政府に寄贈されました。この功績により外務大臣表彰を受け、令和元年(2019年)には旭日双光章を受章するなど、その業績は国内外で高く評価されています。
牧進の作品は、四季折々の自然の美しさを捉えたものが多く、特に《叢》のような作品では、季節ごとの色彩が繊細に表現され、その中に描かれる小動物たちが生命の息吹を感じさせます。川端龍子だけでなく、文豪・川端康成との出会いも牧の画風に大きな影響を与え、康成は牧の個展を絶賛し、その推薦文には画家としての才能を高く評価する言葉が記されています。
牧進の人生と作品は、人との出会いや繋がりの重要性を物語っています。彼の絵画は、日本の自然や四季の美しさだけでなく、人間性や温かい人情をも感じさせる力を持っています。現代社会において人との繋がりが希薄になりがちな中、牧進の作品は、対人関係の大切さや美しい自然への敬愛を改めて思い起こさせてくれるのです。
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