【田中 阿喜良】 油彩画 「新聞屋」 査定 鑑定 買取 致します
田中 阿喜良
新聞屋
キャンバスに油彩
64.8×91.8cm（仏P30号）
◎田中 阿喜良の芸術
田中阿喜良（1918-1982）は、大阪府出身の洋画家で、第二次世界大戦後の日本とフランスを拠点に活動しました。彼は独特な人物描写と構図で知られ、パリに渡った後、その作風が確立されました。作品には、荒いキャンバスにビニール系の塗料を使用し、簡略化された形体や強調された線、限定された色彩が特徴的です。これにより、表現力豊かな独自のスタイルが生まれました。彼の絵は「土のついたジャガイモのようだ」とも形容され、その独特のマチエールが鑑賞者に深い印象を与えています。
1947年に行動美術展に初出品し、その後も精力的に活動を続け、1950年代にはシェル美術賞を受賞するなど、国内での評価も高まりました。また、1959年にはフランスへ渡り、サロン・ドートンヌの会員としても活動し、パリの庶民や市場の風景をテーマにした作品を数多く残しています。彼の作品には、庶民生活や労働者の姿が描かれ、画面に温かみと力強さを感じさせるものが多いです。
田中阿喜良の芸術は、具象画でありながらコンセプチュアルな要素を持ち、観る者に考えさせる深みを与えるものであり、晩年には再評価が進んでいます
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