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予測を通じて得られる体験について

はじめに

このnoteでは予測をすることによってどのような体験が得られるのかについて書きたいと思います。予測という行為は単純に将来の出来事を推し量るだけではありません。知的好奇心を刺激し、知的成長を促す営みです。予測といえばそれが的中するのかどうかが注目されることが多いと思います(特にAIによる予測の場合)。しかし人間が予測を行う場合、的中するかどうか以前に予測をするということ自体が大きな意味を持ちます。

予測の体験は大きく分けて3つの時間軸に分けることができます。「予測の準備」「予測中」「結果判明後」の3つです。時間軸とそこで得られる体験をまとめると次のようになります。

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予測の準備

まず予測するためには予測対象に対する知識を持っていなくてはなりません。大統領選挙の予測を行うためには、候補者が誰なのか、彼らがどのような主張をしているのか、を調べる必要があります。

大統領選挙のような世間的に関心の高いイベントであれば普通に暮らしているだけでどちらが勝ちそうかなんとなくの予測をすでに持っているかもしれません。しかし、精度の高い予測を行うためにはそれだけでは足りません。得られた情報からなんとなく予測するのではなく、それらの情報が何を意味するのかを解釈し推論を行う必要があります。

また予測に参加する際に情報を集めることで、予測者の知識や興味関心を広げる可能性があります。予測が当たった場合に報酬がもらえるなら、「来年のサンマ漁獲量」を予測するために各漁港での過去の漁獲量とかを調べるかもしれません。たとえサンマに興味がなかったとしても。

予測中

予測は1回して終了ではありません。世の中はどんどん変わっていき、新しい情報も出てきます。予測も変化していくでしょう。

予測をしている最中はニュースを消費する体験を変化させます。ニュースにただ接して「こんなことがあるんだ」程度で終わらすのではなく、「このニュースはこういう風に影響するんじゃないか」と考えるきっかけになります。ニュースに関して専門家の意見をそのまま受け入れるのではなく、自ら考えるきっかけを与えてくれるかもしれません。

さらに、予測をしている最中は予測対象に関するニュースを追い続けることになるので、イベントの顛末をしっかりと把握することができます。多くのニュースは一時的にとても話題になりますが、すぐに消費され、忘れられていきます。TikTokが米国内で禁止される可能性があるというニュースは非常に話題になりましたが、結局どうなったか知っている人はどれだけいるでしょうか?

また、予測対象に関するニュースやデータをみんなで共有したり議論したりすることによって、お互いの予測を洗練させることが可能です。ここでポイントなのがこれらが「予測に基づく情報共有・議論」であるという点です。目的は精度の高い予測を行うことただ一つであり、現実世界での立場、利害関係、思想、何一つ関係ありません。予測の向上を指向しない、自分の願望や思想に偏った意見や予測は歓迎されないでしょう。予測を通すことによってオンラインでの議論はアップデートされるに違いありません。

結果判明後

結果が分かれば、まず自分の予測が当たっていたかどうかが判明します。自分の予測がなぜ当たっていたのか、なぜ外れていたのかを検証することが重要です。自分の持っている知識や情報が間違っていたとかバイアスがかかっていたとか分かるかもしれません。多くの場合、予測をしても答え合わせがなされることはありません。テレビやネットでは専門家を名乗る人たちが様々な予測を述べていますが、彼らの発言が事後的に検証されることはありません。予測と検証のプロセスが社会を賢くさせます。

また、予測の推移が分かればみんながどんな風に考えていたかを後から振り返ることもできます。結果が分かってしまえばそうなったことは当たり前だと思えてしまいますが、予測開始当初、みんな及び自分がどんな風に予測していたかを忘れていしまいます。「当初は確率高く予測されていたが結局は実現しなかった」「この出来事・ニュースが人々の予測を変化させた」といった情報は面白い情報かもしれません。

最後に

このnoteでは予測をすることで得られる体験について書きました。予測という営みが私たちにとっても社会にとっても有益であるということを理解していただけたでしょうか?我々Cropは予測という営みが社会をアップデートしより良いものにすると信じています。

我々の提供するサービス「PredictionGeeks」はまさに予測を行うサービスです。政治経済やテクノロジーに関するニュースの未来を予測し、情報共有・議論を行います。また、予測精度の高いユーザーには賞金が出ることもあります。まだまだ発展途上のサービスですが、是非ご参加ください!


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