見出し画像

放射性炭素年代測定 歴史ヲ作った歴史 #w3

1939年、バークレーの放射線研究所のマーティン・ケーメンとサミュエル・ルーベンは、有機物に共通する元素の中に、生物医学研究に価値のある半減期の長い同位体があるかどうかを調べる実験を始めました。彼らは14の元素を合成しました。
Cのサイクロトロン加速器を用いて、原子の半減期がこれまで考えられていたよりもはるかに長いことをすぐに発見しました。


対象は動植物の遺骸に限られ、無機物及び金属では測定が出来ない。

一般に地球自然の生物圏内では炭素14の存在比率がほぼ一定である。動植物の内部における存在比率も、死ぬまで変わらないが、死後は新しい炭素の補給が止まり、存在比率が下がり始める

大気上層で高エネルギーの一次宇宙線によって生成された二次宇宙線に含まれる中性子と窒素原子核の衝突から、年間7.5キログラム[2]程度生成される。

炭素14 (14C) は、約5730年の半減期でβ崩壊をして減じていく性質をもっているため、これを利用して試料中の炭素同位体12/14比から年代を推定することができる。測定限界が元の約1/1000である場合、約6万年前が炭素14法の理論的限界になる

二酸化炭素中の炭素14は、光合成によって植物に取り込まれ、食物連鎖で動物にも広まっていく。生物の細胞に定着した炭素14は、光合成で作られた時点から減じていくと見なす。つまり、光合成で取り込まれる二酸化炭素は大気中の炭素14量を反映しているが、生物の活動停止後は炭素14が新たに付加されない。従って、生物の遺骸から試料を得て測定した場合、その細胞に利用された炭素はいつ光合成が行われたかが分かる事になる。樹木の場合は、内側の年輪が古く、外側の年輪が新しく測定される。



加速器質量分析法(AMS)は、質量分析の前にイオンを非常に高い運動エネルギーに加速する質量分析法です。質量分析法の中でAMSの特別な強みは、希少な同位体を隣接する質量から分離する能力にあります("アバンダンス感度"、例えば14Cと12Cを分離)。

日本で最初に測定されたのは、1950年・1955年に調査された夏島貝塚の縄文時代早期の層から出土したカキ殻と木炭であった。1959年3月と6月に、ミシガン大学から杉原荘介に、炭素14年代法による年代値は、貝殻BP9450±400と木炭BP9240±500であったことが報告された。この結果、縄文時代早期は9500年前と初めて測定され縄文土器が世界最古の土器文化である可能性が指摘された。


お願い致します