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2020J1第31節 横浜F・マリノスvs鹿島アントラーズ@日産ス

前半に2点のリードを奪ったにもかかわらず、後半に入って3失点。今季何度目かの逆転負けとなってしまいました。


アタッキングフットボールを標榜するマリノスが、攻撃的な姿勢を貫いた鹿島との差し合いにまんまと敗れてしまったのは個人的にかなり落ち込みました。ホームでしたし。

ボールは握っていましたが持っているだけ。後半は敵陣に入ることすらままなりませんでした。

逆におよそ30本のシュートを浴びせられる始末。鹿島が奪った3点はどれも月間ベストゴールにノミネートされてもおかしくないような代物ばかりでしたが、30本もシュートを打たれれば3点くらいは入ってもおかしくないですよね。あくまで確率論ですが。


さて、今回は明確に色のある両チームの目指すものと特徴をまとめるレビューにします。

構成は以下の通りです。


⑴両者が狙ったサイクル
⑵マリノスの課題
⑶まとめ・考察


では、始めます。


【Starting Lineup】

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■横浜F・マリノス
 ◇基本システムは4-2-1-3
 ◇前節からスタメン6人変更(松原、伊藤、喜田、扇原、マルコス、水沼)
 ◇前節から中5日
■鹿島アントラーズ
 ◇基本システムは4-4-2
 ◇前節からスタメン2人変更
 ◇前節から中2日


【両者が狙ったサイクル】

横浜と鹿島、両者がやりたいこと、目的は一致しています。それは「敵陣でプレーすること」です。言い換えるならば「相手を押し込む」です。

相手を押し込んだうえで無限にプレッシャーをかけ続け、攻撃し続けること。両者の狙いはここにありました。

両者が食い違っていた点は、そこに至る道筋、方法にありました。

本来やりたいことかどうかはさておき、"繋ぐ"マリノスと"蹴る"鹿島という違いです。要するに自陣におけるビルドアップの考え方が違うわけです。

マリノスは複雑なポジションチェンジを多用しながら丁寧に繋ぐことを愚直にやり続けるのに対し、鹿島は左SHに入ったエヴェラウド目掛けてロングボールを多用します。

このような類似点と相違点がはっきりしていた構図でした。両者がスタイルをぶつけ合う試合というのはこれだから面白いんですよね。

結果的にどちらが刺さったか。それは鹿島でした。

マリノスが前進させまいとプレスをかけてもロングボールによって局面をひっくり返されてしまいます。対面の松原やサポートにまわるチアゴはエヴェラウドに対して厳しくぶつかっていたため、このロングボールからそのままチャンスを作られたシーンの回数自体はそんなに多くありませんでした。(2失点目はまさにこの形から取られたわけだけれどもorz)

しかし、マリノスにとっての本当の試練は、このロングボールを回収したその後の局面に待っていました。

鹿島が何をしてきたかも含めて次項にて述べます。


【鹿島のプレス、深まる苦境】

鹿島がマリノス陣内にボールを運び込むことはできていました。では、マリノスはどうだったでしょうか?

前後半で様相は変わっていましたが、ここでは後半について述べたいと思います。

後半は鹿島がプレッシングのギアを上げてきます。

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構造自体は前半と変わらなかったのですが、ボールホルダーに対する寄せが非常に速かったです。これにより、マリノスのビルドアップはなかなか機能せず、敵陣に入ることすらままならない状態に陥りました。

マリノスの課題は、中盤センターの数的優位を活かせなかったことではないでしょうか。鹿島の2ボランチに対してマリノスは喜田、扇原、マルコスの3人。単純に1人多いことになります。

この3人、あるいは内側に絞るサイドバックが有機的に動くことで鹿島の2ボランチを迷わせることができれば、鹿島の素早いプレッシングを回避することができたかもしれません。

いずれにしても、いつも以上に緻密なポジショニングと適切な動きのタイミングが求められたため、非常に難しいミッションであったことは述べておきます。


【まとめ・考察】

今回の論点をまとめると以下のようになります。

■両者が狙ったサイクル
 ◇横浜と鹿島の共通点⇒相手を押し込むという目的
 ◇横浜と鹿島の相違点⇒敵陣に至る手段
  ▼横浜⇒丁寧につなごうとする
  ▼鹿島⇒対角線にロングフィード
■鹿島のプレス、深まる苦境
 ◇鹿島のプレス
     ▼2ボランチが縦関係になる形
 ◇マリノスの課題
  ▼中盤の数的優位を活かせなかったこと

鹿島の速く鋭いプレッシングにまんまとしてやられたと言って良いと思います。後半で前進に成功した場面といえば、半ば偶発的に前線がボールを拾えたことに端を発するものが多かったですしね。

このチームはまだ発展途上です。

鹿島は新しい監督が来て1年目なのにマリノスは3年目。このような単純比較はできないと思います。やっているサッカーの目的もその手法も全く違いますし。だから必要以上に鹿島に対して我々が劣等感を抱く必要はないのです。

やはりこの試合を通してできたこと、できなかったことを切り分けて整理して、できたことは伸ばしできなかったことは改善する。そのサイクルを地道に続けていくしかないんだと思います。






11/3 Tue. 13:00K.O. J1第31節 横浜2-3鹿島

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