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日本が誇るストリングス音源 TOKYO SCORING STRINGS

どうもマイコンです。すでに国内外から高く評価されている日本発のストリングス音源「TOKYO SCORING STRINGS」。人気の理由はどこにあるのか、その全貌に迫りつつ実際に試してみた実践動画をご紹介します。

TOKYO SCORING STRINGS とは

作曲家 横山 克氏 によるプロジェクト・リード
アニメや映画の作曲家として知られる 横山 克氏は、Plugnoteや豊富な劇伴制作実績のあるMiracleBusを通じて世界各地でレコーディングを行ってきました。本プロジェクトではその経験からレコーディングを含めたプロジェクト全体をリードしました。

室屋 光一郎ストリングス による演奏
日本が誇るセッション・アンサンブル・グループ「室屋 光一郎ストリングス」。その優れた演奏は多くのサウンドトラックで聴くことができます。

相澤 光紀氏 によるレコーディング
相澤 光紀氏は室屋氏との仕事や世界的作品での活躍でも知られる日本のトップエンジニアであり、世界的に有名な数多のスコアのミキシングやレコーディングを担当しています。

レコーディングスタジオSound City Astを使用
Sound City は、60年以上の歴史を持つ素晴らしいレコーディングスペースです。このスタジオを選択したことで『東京スコアリング・ストリングス』はよりタイトで焦点を絞った状態でキャプチャーでき、より機敏な演奏や外部リバーブを使ったミキシングに適した特性を得ることができました。

IMPACT SOUNDWORKS と SONICWIRE のコラボレーション
クリプトン・フューチャー・メディア/SONICWIRE は、IMPACT SOUNDWORKSの日本のディストリビューターで、プロジェクトの初期段階からIMPACT SOUNDWORKSと連携してプロジェクトを推進。ライブラリの開発を担当した米国IMPACT SOUNDWORKSは『KOTO NATION』や『SUPER AUDIO CART』、SHREDDAGEシリーズでもおなじみのメーカーです。

これら全ての相乗効果により誕生した、日本が誇る初のストリングス音源です。編成はいわゆる8型に近い形(1stヴァイオリン8名、2ndヴァイオリン6名、ヴィオラ4名、チェロ4名、コントラバス3名)で、ポップスやゲーム音楽、映像音楽を始めとした劇伴など全ての場面に最適です。

日本が誇るストリングス・サウンドをその手に。

なぜ日本のストリングス・グループを米国 IMPACT SOUNDWORKS がキャプチャーしたのかには、もちろん理由があります。IMPACT SOUNDWORKS の Andrew が日本のコンテンツを敬愛し、サウンドトラックを毎日のように聴いてきたこと。そのうちに“室屋光一郎ストリングス”のサウンドはもっと世界で知られるべきだと思いはじめたこと。自らのトラックに室屋氏の演奏を取り入れたいと思ってもそれを海外から叶えることが容易でなかったこと。昨今のDTM業界において、主観や雑念や固定観念のない純度の高いライブラリを作り出そうとしたときに、室屋光一郎ストリングスの音を真摯にキャプチャーできるデベロッパーはそう多くありませんでした。

『東京スコアリング・ストリングス』には、細部までしっかりと録音されたアーティキュレーションが揃えられ、特に日本の小規模なストリングスセクションの強みである俊敏性と鮮明なサウンドに加えて、美しいレガートまでを一通り提供します。その流麗なメロディーや美しいレガートにより、アグレッシブで俊敏なパッセージを簡単に書き上げることができるでしょう。

実践!4つのマイキングを比較試聴

同じ曲を4つのマイクポジション「Close、Room、Decca、Surround」と、それらを相澤光紀氏が配合した「ボードミックス」で比較試聴してみました。Kontaktインストゥルメントは 1stバイオリン、2ndバイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバスを個別に使用してアンサンブルを作り、コントロールチェンジでダイナミクスをコントロールしています。

Closeマイクは輪郭がはっきりして、ドラムやギターの鳴っているポップス曲の中でも際立つシャープなサウンドです。Decca → Room → Surround の順でマイクが楽器から離れていき、楽器から遠いほどオーケストラ的な包み込むサウンド、中域の豊かなサウンドになります。楽器に近いCloseマイクとオフマイクのミックスバランスがストリングスセクションの印象を決めるカギになりますが、やはり気になるのは 相澤光紀氏 が配合したボードミックスです。「特にアウトボードは使用せず各マイクのバランスを均等に取った」とご本人が話されていましたが、実際に鳴らしてみるとオールラウンドに使えそうな素晴らしい音色でした。ますはボードミックスで制作して、アレンジの方向性が固まったらマルチマイクも試して、楽曲にストリングスが馴染むバランスを探るのが良いかと思いました。

実践!レガートも試してみました

インストゥルメントはボードミックスの Violins I を使用して、レガートを試してみました。動画中で赤丸のついた部分がポイントで、ノートが重なるように直前の音符のゲートタイムを伸ばし、レガート演奏させたいノートのベロシティを19以下に下げるとレガート演奏になります。ピッチベンドで同じ事をやろうとすると音質が変化してしまい不自然な演奏になってしまいますが、Tokyo Scoring Stringsのレガートはナチュラルで、ポルタメントが中国の弦楽器「二胡」のようなアジアンテイストを醸し出してくれました。曲中2回目のレガートは音程差が大きいので、1回目だけでさりげなく使うのがクールかと思いました。

ストリングス音源を初めて導入するならば TOKYO SCORING STRINGS は即戦力になるだけでなく、将来的にも「混ぜて使う」手法で大変重宝します。既にストリングス音源を所有している多くのプロフェッシュナルが本製品に惹かれるのは、サウンドの強力なオリジナリティーと使い勝手の良さにあります。初心者からプロフェッショナルまで、これまで以上に簡単に、最高のサウンドが手に入るお勧めのストリングス音源といえるでしょう。

TOKYO SCORING STRINGS


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