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David Bowie #1

David Bowie - David Bowie (1966)

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 作品毎に豹変していくカメレオンのような音楽性を持ったデヴィッド・ボウイ。そのデビューは相当古くて1964年頃のロンドンだった。1966年頃までは本名のデイヴィー・ジョーンズとして活動していたもののザ・モンキーズの同名人と混乱する理由からボウイと名を変えた話は有名。ボウイの名を配してリリースを始めたのは1967年から。それまではシングルで曲をリリースしていた程度だったが1967年になって初めてアルバム「David Bowie」をリリース。ちなみにそれまでの活動をまとめたのが「Early On (1964-1966)」というCD。

 ジャケットからして時代だ。でも聴いてみるとボウイのあの声なのでなるほど、と思ってしまう。そして中味については個人的にはかなり好き。この前のデイヴィー・ジョーンズ時代の曲も含めてかなり好きで、そんなに他の人と差があるのかと言われるとそうでもないけど、声質と言うか、曲のセンスが好き。この人の場合最初からロックとかそういうのを意識してないから自然体のポップスで。ビートルズとかストーンズみたいに目標とか目的があってミュージシャンやってるんじゃなく、自然にミュージシャンと言うか、だから目指すべきものは自分の感性、みたいなのが大きい。だから曲にしてもロックを意識すしないし、ブルースやロカビリーもあまり関係なく、言い換えれば世界で初めて聴くような曲ばかり生み出している人。だから常に変化していくし、時代を先取りするのだろう。

 ファーストアルバム「David Bowie」もどれもこれもキャッチーでちょっとヘンで、それは多分あまり聴き慣れない楽器の音がいくつも入ってきてるからだと思う。喜劇的な楽曲が多くてキラキラしてる。やはり「Love You Till Tuesday」とか好きだ。ボウイの原点は今でも変わっていないだろうし、こういう作風がベースにあって、色々なアレンジしているだけか。アコギ一本でやったら基本的にこの辺の曲も新曲?って言われるくらい芯の通ったボウイ風がある。いいな、こういうシンプルなの。

 まさかここから5年でジギーのあの派手なステージと煌びやかな衣装とメイクの宇宙人になるとは誰も予想出来なかっただろう。もっともその前に有名な女装があるけど。そういう世の中をナメ切ったスタンスがロックだった。昔はボウイはどこがロックか分からなかったけど、多分そういう生き方の面では滅茶苦茶ロックだ。

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