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Frank Zappa

The Mothers of Invention - Freak Out! (1966)

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 サイケとかフラワームーヴメントと言う前に既にフリークで先んじて怪しげな試みを行っていたフランク・ザッパ。当時はマザーズ・オブ・インヴェンションの一員ではあったが、この人の偉いところはハッパに頼らないでこの怪しげな緩い雰囲気を出していた事か。

 1966年リリースの傑作ファーストアルバム「Freak Out!」。名盤だけど万人に理解してもらえる内容ではない。軽快でポップでメロディアスだけど、絶対にポップチャートに入らない。多分歌詞の内容がポップじゃないからだ。一般的な音楽の定義で測ってはいけないこの人の作品は変拍子やリズムの次元ではなく歌と言葉と雰囲気に合わせて音楽が作られている。もっとも天才的に音楽している作品も多いけど。

 今聴いても古いと感じない音で、ビートルズより前からこれほどシュールで先進的なサウンドをメジャーの世界で試していた。こういう器の広さはアメリカの凄い所で、基本的にドゥーワップから流れたフリークな世界。そしてこんな作品がデビュー作でレコード二枚組も不思議でハマる人はハマる。ちなみに普通のポップスしか聴かない人やビートルズ至上主義の人が聴いても非常にハマる音で、それほど警戒する必要ない。

 歌詞の面白さがこの人の特徴なので、日本語訳の付いた国内盤をお薦めする。それがないと面白さ半減。60年代のザッパは正にフリークな音が楽しめる。

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