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Led Zeppelin #4: JPJ,Jason, Tributes

John Paul Jones - Scream For Help (1985)

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 Led Zeppelinの中で寡黙なミュージシャンな印象が強いジョン・ポール・ジョーンズも80年代に映画のサントラを一枚だけリリースしていて、地味ながらも秀作との評価も高い。ある意味一番マルチにミュージシャンだったのがジョンジーだったから、映画のサントラはおかしくもないけど、この「スクリーム・フォー・ヘルプ」なる映画をテレビでも見たこと無いしもちろんDVDでも探した事がない。後で見てみよう。ロックミュージシャンが作ったサントラアルバムの映画作品もほとんど見た事ないかもしれない。映画として売れるのは難しいだろうし。

 1985年にリリースされた「スクリーム・フォー・ヘルプ」のサントラ盤ではジョンジーの音楽的才能を発揮したZeppelin的なアプローチはまるで皆無なジョンジーの独創的なサントラミュージックに仕上がっている。冒頭から如何にも80年代らしい音色で軽やかなデジタルサウンドが広がってくるので当時から全然聴けなかった。いくらゲストにジョン・アンダーソンがいようともジミー・ペイジがギターを弾いて参加していようとも、後に知る事となるジョン・レンボーンまで参加していた豪華なアルバムだとしてもだ。しかし書いてても思うが、ジョンジーの人脈が広い。ジョン・アンダーソン参加の「Silver Train」を聴いてて思ったのは、イエスのジョン・アンダーソンがこういう普通の歌メロ歌う作品を聴いた事がなかったから、こうして普通にロックを歌っている曲を聴くと、スピリッツはロックだと分かる。逆にイエスでの個性は全然出てこないからジョン・アンダーソンと一発では分からない。ある意味別の可能性を引き出しているとも言える。そしてやや重めのドラムから始まって思い切りZeppelinになるのがジミー・ペイジ参加の「Crackback」。これでロバート・プラントが歌ったら結構Zeppelinな雰囲気です。何せコイツはジョンジーがZeppelinの「In Through the Out Door」の時に用意した曲をここで復活させての登場らしいから、当然Zeppelin的で気になる一曲。ちなみにやや軟弱な感じの一曲目もジミー・ペイジが参加しているが、やはりこちらが本命。

 ジョン・レンボーンのギターが美しく響き渡るのは何と言っても「When You Fall In Love」で思い切りジョン・レンボーンの世界。どこかAOR的な雰囲気も漂ってて好みかどうかで言えば全然好みじゃないけど泣かせるサウンド。そうやって聴くとこの「スクリーム・フォー・ヘルプ」も結構多様な音が詰め込まれていて、思えばある意味Zeppelin的アルバムかもしれない。かなり良質な作品なのに、あまり耳にしないと思うけど聴いてみると新たなる発見が沢山聴けるアルバム。当時から全然聴かない作品だったから今回聴いてて改めてそう思った。

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