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70s UK Glam Rock #1

Be Bop Deluxe - Axe Victim (1974)

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 このヘンのロックも結構広い。深みはないけど広い感じ。普通は深みもあるけど、グラム・ロック周辺は期間が短いからその分広いだけで済んでるかも。でも、結局それぞれのバンドを紐解くと当然キャリアを築いているから何枚ものアルバムリリースがあって、それぞれが音楽性を先に進めて深くはなるけど、そこまで行き着くバンドが少なかったか。今回はなかなかレコードを手に入れられなかった、…と言うかあったかもしれないけど手に入れるほどの情熱を傾けなかった、見たら買おうとは思ったけど、なかなか見なかったアルバム群のひとつでもあるビバップ・デラックス。ニッチと言うのか、知ってる人は凄く好きでアルバム何枚も聴いてるけど、知らない人は知らない。多分初登場なので時代に沿ってファースト・アルバムから書いてみよう。

 1974年にリリースされた奇才ビル・ネルソンの本領発揮とばかりの「Axe Victim」。流れるようなギタープレイにどうしたって耳が向いてしまうのだが、リリース当時はグラム・ロックの一環として位置付けられて売られたようだ。自分もビバップ・デラックスの名を知った時は何ともB級な印象のこのジャケットでグラム・ロックバンドの流れで知った。だから聴くのが遅くなった、と言うか聴く衝動がなかった。概ね買い漁った頃に見つけて聴いたのが最初だけど、その頃英国B級なハードロックをガンガン聴いてたから地味に映った。

 気分一新で今の時代に聴き直している一枚。グラム・ロックも関係ないし、普通にロックアルバムとして耳にするがオシャレな音してる印象。そんなに洗練されてる感はなかったけど今聞いてみれば1974年のアルバムにしては洗練されてる。それは多分ビル・ネルソンのセンスだったりクール感だったりする。後に英国ニューウェイブが出てくる時に明らかになったクールなサウンドを歪んだギターで出している不思議。このクール感は何だろ?熱くなり過ぎないギタープレイ、これだけ弾いてるのに熱くなり切れないプレイ、ライブでは違うかもしれないけど、アルバムでその熱さはあまり感じられない。そういう音を知的なサウンドと称する場合も多いが、フュージョン的なギターの音色かもしれない。そして歌もまた冷静なバンドなので、多分時代的にはロキシー・ミュージック的な扱いになったのは想像に難くない。

 曲そのものはポップでキャッチーで洗練されているから面白い深みが潜んでいる。リズムひとつ取っても結構ヒネたリズムを使ってて、ノリが悪くなる音じゃないのであまり気づかないけど、じっくり聴くとこんなリズムの取り方するの?と言う感じ。歌の抑揚がイマイチなのはしょうがないとして、バンド全体は纏まってて良い。オススメは「Adventures In A Yorkshire Landscape」「Adventures In A Yorkshire Landscape」「No Trains To Heaven」だろうか?スルメ盤的に面白い人達。後々のアルバムにはロック本に出てくる名盤「炎の世界」や「Modern Music」もあって忘れてはいけないバンドのひとつです。

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