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Gary Moore #2 & Skid Row

Gary Moore - After Hours (1992)

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 Gary Mooreの1992年のブルース転向宣言アルバム二枚目となる「After Hours」。そもそもGary Mooreがブルース転向とは、昨日まであれだけの超速弾きを決めててブルースとは意外すぎた。ただ、冷静に見ればそもそもブルースしかなかった時代にギター始めてるからベースにある。その後コラシアムIIもアドリブプレイだからブルースに根ざしてて当たり前。だから速弾きとメタルの世界にいる方が不思議で、本人はどういう立ち位置を考えていたのかも気になった。

 そんなGary Mooreがブルースに戻ったアルバム「After Hours」。当時の現代的なサウンドをバックにしたブルース作品で、解釈は90年代からスタートするネオブルースギタリスト達の先駆者か。ブルース系統の音もメタルもラップもすべて引っ括めて成長してきた世代の一部がブルースを軸に音楽ライフをスタートすると、こういうごちゃ混ぜなスタイルが出来上がる。ブルース基本はGary Mooreも当たり前だし、さらに歌って成り切るし、インスト弾かせたらブルースの次元だけでなく泣かせるプレイ。

 この「After Hours」は当時の現代的な音、すなわち時代に迎合した音質感はあるものの、アルバム的に悪くない。良いほどでもないけど、ブルースギターは健在で味も出ているプレイ。素直に認めて聴けば結構な作品にもっと早く気づいたが、ブルースといえばオールドスタイルのこだわりもあったから難しい。

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