見出し画像

Jeff Beck #2

Jeff Beck - You Had It Coming (2000)

画像1

 もうじき来日公演を果たすジェフ・ベック。エリック・クラプトンとのセッションライブもあるけど、それはそれとして…。DVDでもうじき発売される「ライブ・ベック3~ライブ・アット・ロニー・スコッツ・クラブ」のBBCライブ版を見るとクラプトンとのセッションも入ってて、なるほど、二人はまだそうやってセッションするのか、と。それがあるのでこのライブはどうしたものか…、この「ライブ・ベック3~ライブ・アット・ロニー・スコッツ・クラブ」を見てからもジェフ・ベックを楽しめる。この人を昔から追いかけていた人は凄く大人なリスナーだなと思う。自分はこれからマジメに聴く人間なので楽しみがいっぱいあるのも嬉しい。

 そんな再発見でライブ盤からが良いけど、その元ネタって何?みたいなところで、とりあえず最新のスタジオ盤「ユー・ハッド・イット・カミング」を聴いてみる。続けてその後の「ジェフ」も聴いてみる。逆戻りしてベックを楽しむ魂胆で、そうしないとどうしてこうなったのか?が分からないから。今からじっくり聴いていくのでそういう楽しみもあって良い。昔からアルバムは聴いてたけど、そんなにハマり込めなかったので、せいぜい「フラッシュ」くらいまでだった。ところが今じゃその逆が楽しい。この「ユー・ハッド・イット・カミング」での衝撃的なサウンドもそのひとつ。

 キング・クリムゾンが90年代に再結成してリリースしたアルバムに「スラック」があって、それを聴いた時に「これこそメタルだ」と思ったけど、それと同じくらいの衝撃が「ユー・ハッド・イット・カミング」にはあった。デジタルビートとノイズギターによるハードロックとの言い方もあるけど、自分は最初の「Earthquake」がもう完全なメタルサウンドで衝撃的。インダストリアルメタルなのかな。かと言ってギターの音がヘンなワケでもなく普通にマーシャルの音だけど。この後の「ジェフ」も同様の衝撃で凄いインパクト。普通に弾いてる曲は…ないか。どれもこれもが革新的な音と曲で占められている。ジェフ・ベックというミュージシャンがこういう革新的な事をやっているから許される部分もあるし、広げられている部分も大きいけど、ヘンにアヴァンギャルドなもの聴くならこの方がよっぽどアヴァンギャルド。しかも全員滅茶苦茶巧いから楽しめるし、ギター的には文句なし。

 ホントにこんな音をやってたのか、知らなかった。何が面白いんだろう?と思ってた。ベックは難しい。多分古いベックを好きな人はここ最近のアルバムの音に着いていくの大変だと思う。でも確実に逆に新作でベックを好きになる人も増えていると。自分はここ最近のベックの作品が凄く興味深くて面白いので今更ながら楽しんでます。

ここから先は

17,890字 / 16画像
この記事のみ ¥ 100

好きなロックをひたすら聴いて書いているだけながらも、聴くための出費も多くなりがちなコレクターの性は皆様もご承知の通り、少しでも応援していただければ大感謝です♪