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Dragonforce

Dragonforce - Valley of the Damned (2003)

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 最初に聴いた時の印象はライブ映像を見てもどう弾いてるか分からなかった。明らかに世界観が変わったと認識した瞬間でもあった。そのDragonforceも今来日公演の真っ最中でキャリア15年の統括ライブをやってる。それこそ今では普通に演奏してしまうレベルになっているけど、信じがたいスピードのドラミング。曲が速いのは結局ビートが速いので、ドラマーが一番大変だし、ギターは速弾きが元々あるから弾ければ良い。実際聴くと、そんな速く弾けないフレーズの嵐だから恐れ入る。

 Dragonforceのメジャーファーストアルバムは2003年にリリースされた「Valley of the Damned 」。この時点で既に今と変わらない圧倒的なスタイルを確立しているし、今でもこのアルバムの曲は代表曲になっているから、時代変革の象徴とも言える金字塔作品。自分がまともにDragonforceを聴けるようになったのは最近の話だし、それまで聴けなかった。聴いても違いが分からなかったし、個性を認識するレベルになかったから、ある程度慣れてきてから面白いさや凄さを見つけられた。今は普通に聴いてそのメロディのユニークさとギターのピロピロ音の気持ち良さも堪能している。自分自身の言い訳のために書いておけば、やっぱり英国産だから相通じる、と言いたいけど、実際英国人はほとんどいないし、根性と執念と信念の塊の人達によるバンドと思う。

 メロディックスピードメタルになるのか、こういうバンドが他にあるか知らないけど、アニメ的とも歌謡曲的とも言えるメロディながら驚異的なブラストビートとピロピロなギターフレーズ。よく作り上げたと感心する。過程を辿って行くと、こういう所に行き着いた理由は分かるが、ここまで洗練された状態で出て来れたのは見事。気合の塊だった時代だから練られた作品が多く、チャレンジ精神も聴かれるし、Dragonforceの金字塔作品。ギターが白玉使うシーンがまだ多いくらいか。メンバーも今は結構変わってるけどスタンスが変わらないからさほど影響ない。もっとも個性を出せる隙間があまりないから変えられない特性もある。ここまでスカッとするブラストビートと歌メロとギターソロは心地良い。

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好きなロックをひたすら聴いて書いているだけながらも、聴くための出費も多くなりがちなコレクターの性は皆様もご承知の通り、少しでも応援していただければ大感謝です♪