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New Wave of British Heavy Metal


Angel Witch - Angel Witch (1980)

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 英国のバンドの面白さはポップスでもロックでもメタルでもインストでもそれらしさがにじみ出てくるところだ。英国人の美学と誇りがそういうのを染み出させると勝手に解釈しているが、そのセンスに慣れると何を聴いても英国の音が分かる。ヘヴィメタルにしてもそれは変わらず、改めて今更聴いているNWOBHMもその名の通り英国のヘヴィメタル群で、どれもツボにハマる。好みを通り越して英国の音で聴いてる部分はある。

 その一連の中で悪魔主義的なモチーフを持ち込み、後のシーンに影ながら大きな影響を与えたAngel Witchの最初のアルバム「Angel Witch」を聴いたが、かなり凄い。アルバム裏面に写っているメンバーのショットが不敵で、いつの時代と思う雰囲気も大変よろしい。

 音の方は、最初のタイトル曲「Angel Witch」からかなりビックリなメタル音。メタリックな速弾きギターソロから始まり、キメの嵐でそれらしい雰囲気でスタートする心地の良いビート感が見事。歌メロも良く、どこかジューダス的かもしれないが、サビが可愛くて英国的。更に示し合わせたようなギターソロと次なる展開の王道。美しいです。このヘンの展開はクイーンの影響も大きいと思う。即ちコーラスワークも見事に出来て、LAメタル類と大きく異なる美しさを持っている。

 アルバム全体を通して勢いがあるしテンションが高いまま維持してアルバムを貫いている。どこか日本のHMシーンを彷彿させるが、全く同じ時期に日本でも盛り上がっていたから日本のシーンも捨てたモンじゃない。そしてAngel Witchも確実に英国の文化を継承したバンド。このヘンのバンド群はセールス面では相当苦しんだのでバンドの継続は大変だったが、再結成してるらしい。

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