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Hanoi Rocks

Hanoi Rocks - Bangkok Shocks, Saigon Shakes (1981)

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 飲酒運転の悲惨さを間近に感じたハノイ・ロックスのドラマー、ラズルの事故死。ハノイ・ロックスがアメリカ進出を狙いアルバム「トゥー・ステップス・フロム・ザ・ムーヴ」を制作し、ツアーを目論んだがその時に駆け出しだったモトリー・クルーと意気投合。ふたつのバンドのロックンローラーぶりを見れば若さもあって意気投合するが、そこでパーティをやって酒が切れてモトリー・クルーのヴィンス・ニールとラズルが車で買い出しに行った際の自爆事故。ヴィンス・ニールはかすり傷だがラズルは死亡と破天荒なロックンローラーらしい話。

 1981年ハノイ・ロックスデビューアルバム「白夜のバイオレンス」。そもそもフィンランドのバンドが日本でこれだけ人気ある事も不思議で、他にフィンランドのバンドは全くなかったから、間違いなく志摩あつ子さんの「8ビートギャグ」の影響は大きい。派手さやグラマラスな毒気はインパクトある人達で、後のLAメタル連中に大きな影響を及ぼしている。それが普段着とはロックンローラーだ。

 ファーストアルバム「白夜のバイオレンス」には、アンディ・マッコイの非凡な音楽センスが聴ける良い曲がいっぱい入ってる。演奏のいい加減さはあるが、こじんまりと纏まったロックバンドではなく、ドールズ直系の野性味が良い。「Tragedy」は今でも定番曲で美しいメランコリックなメロディで、「Don't You Never Leave Me」の美しさも同じ。「Lost In The City」のブルースに根ざしたロックンロールもハノイ・ロックスらしい楽曲で、ストーンズの「Satisfaction」のリフもカマしてくれる楽しい曲。スライドにハープ、ギターのオーソドックスな演奏でもハノイ風。各種ミックスの音楽エッセンスがアンディのフィルターを通して出てくると面白い。更にアンディの才能を聴ける「Cheyenne」もグッと来る。

 凄くハノイ好きだけど、初期の作品集は聴き辛さもあってあまり聴かない。単純にロックンロールだからたまに聴くとカッコ良くて毎回ハマるからフェイバリットではなく、常に一目惚れ状態のバンド。ハノイ・ロックスは日本で人気あったから日本盤独自のアルバムジャケットが多く、ファーストアルバムも圧倒的に日本盤のジャケのセンスが良い。

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