見出し画像

Motörhead

Motörhead - Motörhead (1977)

画像5

 無骨な連中によるロックバンドで一番代表的なmotorhead。英国人だから実は世間的に思っているバイクに乗った野郎達=イージーラーダーやヘルズエンジェルズの世界であるアメリカの雄大なもの、とは大きく違うが、外から見ていると同じ種に見えてしまう。そもそも日本はアメリカも英国もどこも白人世界は同じよう見えるから、英国もアメリカもオランダも気にしてない。文化や風土、音楽やファッションを歴史的に紐付けてくと当たり前に違うが、見ただけで分かららないのもしょうがないガイジンさん。今の時代でもあまり変わらないだろう。多分彼らから見たら日本も韓国も中国も台湾も変わらないのと同じだろう。

 motorheadの1977年の最初のアルバムリリース「Motorhead」。この前に録音されていた「On Parole」は1979年にリリースされているので、その比較も面白く、再録音してる曲もあるからフムフムと味わえる。そこまでするのは相当のマニアだし、一般的にmotorheadでこのヘンから聴く人もあまり今はいないだろう。どうしてもヒットしていた黄金期のレベル感を求めるから、あまり陽の当たるアルバムでもない。持論ではどんなバンドもファーストアルバムは一番気合が入ってて、その時にやりたいバンドの音が詰め込まれて本質を図る意味で好き。そこから発展していくバンドも多いから原点と異なる時もある。モーターヘッドはレミーの音楽的な才能の発揮面では初の自分のバンドだったけど、その前のホーウィンドもあった。

 モーターヘッド最初のアルバムは不思議で、時代背景的にはパンク全盛期にメタルでなくパンクとも違う音。ギタープレイに比重が置かれて、ベースプレイも硬派。メタルが引き合いに出されるが、それにしては粗暴でアグレッシブすぎる、R&Rらしい軽快さはないので今でも唯一無二の世界観を持ったバンド。このアルバムでも全く変わらない。ただ、もっと粗雑でラフな感触が大きい。若さかもしれないし、パンク時代だからその傾向が強かったか、バンド全員の演奏技術が未熟だったかもしれない。でも、凄くカッコ良い。ライブで目の前で見てひたすら頷く納得感、黙らされる説得力。その意味ではブリティッシュロックだと思う。モーターヘッドも単純にノレない、レミーの声がそういう風に聞かせてくれない。凝ってないけど、音は紛れもなく英国ロック。それが顕著に出ているのがこのアルバムかも。最初から全部聴きたくなるエッセンス。

ここから先は

13,597字 / 16画像
この記事のみ ¥ 100

好きなロックをひたすら聴いて書いているだけながらも、聴くための出費も多くなりがちなコレクターの性は皆様もご承知の通り、少しでも応援していただければ大感謝です♪