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Rod Stewart

Rod Stewart - An Old Raincoat Won't Ever Let You Down (1969)

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 ジェフ・ベックの人柄はどんな風だろう。昔はあまり人を受け付けない性格だったかと。それとあまりロック的なバカ騒ぎを好んでする人とも思えないけど、実際の所はよく知らない。あまりそういう部分に言及した記事も読んだ事ないし、グループでの活躍じゃないからバンドの伝説にもならないし。ヤクでどっぷりなのも聞かないし、結構クリーンなイメージある。ベックは音楽家という側面が先にあるのかもしれない。

 そんなジェフ・ベック・グループからジェフ・ベックが抜けて、という言い方は正しくないけど、結果的にはそういう形になった作品とも言えるのがロッド・スチュワートのファーストアルバム「ロッド・スチュワート・アルバム(アン・オールド・レインコート・ウォント・エヴァー・レット・ユー・ダウン)」。ロン・ウッドはギターとベースで参加して、ミック・ウォーラーもドラム叩いているし、もちろんロッドが歌って結局ベック無しのベックグループ。これがまた素晴らしい出来映えの作品だけど、ロッドのアルバムだからロッドの力です。こういうヒネた書き方もなかなかされないが。そして名曲として名高いのがマンフレッド・マンのマイケル・ダボが作ったロッド向けのいやらしいバラード「Handbags & Gladrags」です。冒頭の「Street Fighting Man」からロッド独特の世界観を表した名盤の予兆ありだけど、見事に泣かせてくれる曲がこのバラード。今でも歌ってるんじゃないか?そういえば3月に来日する…。

 しかしこのアルバムで驚くのはギタリストにマーティン・ピューが参加していた事だ。キース・エマーソンの鍵盤はゲスト扱いだが、これもEL&Pの前だ。ロッドは結構人脈広いよ。ショットガン・エクスプレスやスティーム・パケットでの下積みがあるからだろうけど、色々なジャンルの人と結構関わってる。そしてマーティン・ピューか。この辺が彼の下積みだっただろうけど、良いところ入ってる。この人はこの後Steamhammerで活躍して、キース・レルフとアルマゲドン組んで、キャプテン・ビヨンドを渡り歩いていくけど、こんな所で発見できるのは面白い。ロン・ウッドを差し置いて、ギター弾いてるのは見事。

 しかし、名曲揃いのロッドのファーストアルバム「ロッド・スチュワート・アルバム(アン・オールド・レインコート・ウォント・エヴァー・レット・ユー・ダウン)」だ。ジャケットはレーベルが変わるので非常にセンスのないジャケットに変更されてからの再発が多かったが、やはりオリジナルのキーフのセンスが光るジャケットがよろしい。ここからロッドのアコースティックロッカー路線が始まる。そしてもうすぐ来日記念で紙ジャケで結構リリースされるらしい。

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