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After Forever & ReVamp & Epica

After Forever - Prision of Desire (2000)

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 ツアー中に突然のボーカル脱退劇を迎えたNightwishだが、即座に代理ボーカルに元After Forever、現ReVampのフロール・ヤンセンを迎えてツアー続行との報が入ったのは記憶に新しい。凄いと思ったのはそんなに突然仕事放棄してしまったアネットもだが、それを平然と受けて代理ボーカルに颯爽と君臨してしまったフロール・ヤンセンだ。普段からNightwishの曲を愛聴して全曲口づさんで歌えるくらいでもないだろうし、アルバム全部持ってるとも思えない。ましてや新曲まで追っかけてる熱心なファンであるはずもないのに、何日の間でライブでやる曲を全て覚えて本番に向かうとは、プロだからの言い方はあるけど凄いと思う。

 After Foreverが2000年にリリースした最初のアルバム「Prision of Desire」です。リリース当初は知らなかったので後追いです。After Foreverは自分がゴシック・メタルを聴き始めた頃の代表バンドで挙げられていたので何枚か聴いてて、気に入ったバンドのひとつだった。ただ、デスボイスが好きじゃなかったので曲の良さより嫌悪感が先に立って、食わず嫌い感があった。そして、今回のNightwishの参加を聞いて、ぴったりと思ったので、オペラティックな歌唱法はインプットされていた。そんなことで、最初のアルバムを聴いていなかったので聞いてみました。

 「Prision of Desire」で基本的に美女と野獣の歌声を見事にヨーロッパ的な高尚なメタルサウンドの中で演じていて、デスボイスは今聞けばアクセントになると思うが、それにも増してフロール・ヤンセンのオペラティックながらもやや可愛さの残る歌声が印象的。楽曲はオーケストレーション付きの豪華なシンフォニックメタルで、そこにフロール・ヤンセンの声が乗ってる。ところが面白い事にNightwishみたいに感情の起伏が激しいサウンドにはならず、もうちょっと耽美感がある。その辺がシンフォニックメタルとゴシック・メタルスタイルの違いか、静かに聴ける曲もある。歌だけで聴かせて、楽曲の起伏はNightwishほどではないが、それでも普通と比べたら十分に迫力ある。

 改めてAfter Foreverを聴いてフロール・ヤンセンのNightwish参加は面白そうと思う。既にYouTubeで映像が一部出回っているが、ここ最近はアネットのNightwishの曲ばかりだったので、これだとフロール・ヤンセンの歌が合わないジレンマ。ターヤ時代の曲なら合うから、そこに戻るか、それともアネットの代わりにフロール・ヤンセンが仮想ターヤとなって歌う理想の楽曲を期待するか。限定版CDに付いていたカラオケバージョンのディスクにフロール・ヤンセンが歌を入れて出してくれたら良いかも。

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