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70s Italian Prog Rock #2

New Trolls - Concerto Grosso N. 1 (1971)

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 イタリアのハードロックバンド、しかも様式美、叙情性たっぷりなサウンドを持ったバンドがオーケストラと融合を果たした名盤「コンチェルト・グロッソ1」。最初に聴いた時からインパクトあって、イタリアの連中は自己満足の塊でロマンチストと思った。

 「コンチェルト・グロッソ1」と題された彼等の三枚目の作品は見事にオーケストラと融合を果たした傑作。ちょっと露出過多だけど、オープニングからストリングスが鳴り響き、格式ある宮殿音楽のような厳かなバイオリンの旋律から始まるが、すぐにロックサウンドと融合。フルートの掛け合いから気持ちの良い中音域をブーストして歪みまくったギターがサウンドの要となり、以降美しくバロック風の旋律から盛り上げていくオープニング2分半にしては強力な、リスナーを惹き付けて止まない素晴らしい曲。打って変わって静かに始められるアダージョは美しいコーラスから歌が奏でられ、優しくも美しい旋律に乗せ、ストリングスの音と共に泣きのフレーズが連発されるが、ここでもギターソロが自己主張しており、ロックバンドを思い出させるエグイ音。曲の構成は静→動→静→動とドラマティックな終わり方。即座にまたバイオリンによる旋律が奏でられ、曲中で主要な役割を占めるが、オーケストラが重なり荘厳で叙情性を強調した旋律が繰り広げられる展開にギターが自己主張している。4曲目は「Shadows (per Jimi Hendrix)」と題されているが、オープニングこそフリーインプロっぽいが、独自フレーズの乾いたサウンドのギターで「Hey Joe」のジミのフレーズが聴かれる。曲は美しいバラード調で、「Little Wing」的ながらフルートがよく似合っている。最後のギターソロはジミのフレーズが連呼されて終演で、A面終了。クラシカルなサウンドを中心にオーケストラと創り上げた見事な音楽でやりすぎ感もあるけど良い。

 B面一曲で20分半で、即興性の利いたニュー・トロルスの本来持っている特性を出した演奏。ギターが金属的で割れ気味でロックしてる。オルガンも味を出していて、特にフルートの使い方が良い。演奏はクラッシックからジャズ、そしてロックとアバンギャルド。A面の構築美とは異なったカッコ良さがあるけど、アルバムの評価はA面のオーケストラサウンドの融合性に行き着く傾向が多い。

 ちなみに5年後の1976年にメンバーを入れ替えて、続編「コンチェルト・グロッソ2」ものリリースしている。かなりの秀作ながらメジャー路線で聴きやすく良く出来ている。やや緊張感がないから残念。

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