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空想? 妄想? 昭和紅白歌合戦 ④

その④は、16組〜20組の出場者を発表します。

16組目 『荒井由実と松任谷由実対決』

白 : バン・バン 『いちご白書をもう一度』
紅 : 小林麻美 『雨音はショパンの調べ』

  『いちご白書をもう一度』は荒井由実作詞・作曲。バンバンが直接お願いに行ったそうです。『雨音はショパンの調べ』 はイタリアの男性歌手ガゼボのカバー曲で松任谷由実が訳詞。

 ご存知のように『いちご白書』というアメリカの学生運動の映画('70)があったのです。これは'75年ですが、’80年に大学の学生会館で映画を観た。 ばんばひろふみは関西では深夜のディスクジョッキーで超人気だった、良く聴いたもんです。改めて聴くとイントロ最高です。

 いやー、小林麻美もうたまりません。他に言うことなし、じっくり堪能して下さい。

17組目 『とにかくゴージャス対決』

白 : 松崎しげる 『愛のメモリー』
紅 : しばたはつみ 『マイ・ラグジュアリー・ナイト』

  『愛のメモリー』は、三浦友和山口百恵の共演するグリコのCM曲。『マイ・ラグジュアリー・ナイト』はマツダ・コスモのCM曲。
 兎に角ゴージャスな大人の曲の対決という趣旨でこの2曲を選びました。ヒットしたその年の第28回NHK紅白歌合戦は、まさしくこの2曲の対決でした。

 そう言えば、この曲の前にグリコのCM曲『黄色い麦わら帽子』ってありました。『愛の微笑み(後の愛のメモリー)』「マジョルカ音楽祭」の最優秀歌唱賞を受賞したが、さっぱり注目してもらえなかった。それで自らグリコのCMプランナーに売り込みに行って採用されたらしい。CMは若き日の三浦友和だし、曲が良ければ売れますね。

 この頃は高校生だな、流行ったのは。これが大人かと思ったです。なんと来生たかおの最初のヒット曲だったのですね。朱里エイコとか大橋純子とかしっとりしてて良いですね。
※天国からの中継でした。知らんかった! 合掌

18組目 『結婚式に対する怨念 対決』

白 : 早川義夫 『サルビアの花』
紅 : ダ・カーポ 『結婚するって本当ですか』

 別れた恋人の結婚に対する対照的な曲対決です。『サルビアの花』はカバーが多いです。もとまろ、天地真理、岩崎宏美、甲斐よしひろなど。
 別れた恋人が結婚式を見て愚痴る曲は、大塚博堂 『ダスティン・ホフマンになれなかったよ』シュガー『ウエディングベル』
 ユーミンの『心ほどいて』
は花嫁の元カレが参列しており、花嫁側からの心情を歌います。

 いいぞ、女々しくて。「泣きながら君の後を追いかけて 花ふぶき舞う道を ころげながら ころげながら 走りつづけたのさ」紅白歌合戦には似つかわしくない歌です。今だったらストーカーですね。逮捕されるぞ!

 『ダスティンホフマンになれなかったよ』もすごい。「君にはもう ふたりも子供がいるなんて 僕のまわりだけ 時の流れが遅すぎる」なんでそんなこと知ってるの 世間が狭いぞ、3年以上は過ぎれてるな。未練すぎる。

 『心ほどいて』
「彼と寄りそいゆくわ ずっと大切に思うわ いつかあなたに いつか自分に誇れるように」きっぱり言い切りました、さすがですが、捨てられた彼は可哀想

 さわやかです。「サルビアの花」「ダスティン・ホフマンになれなかったよ」「ウエディングベル」のように結婚式には行きません。やっぱり男性の方が未練たっぷりで、女性の方が切り替え早いのか? 「白いエプロン似合うでしょうか」 女性だから料理すると決めつけるのは如何なものか?と突っ込まれます。昭和ならではかな。

 「今でもあなたが 好きだから 心をこめて祈ります 幸せを」いいじゃないですか、ジーンときます。

19組目 『しっとり 対決』

白 : 来生たかおGoodbye Day
紅 :
大橋純子シルエットロマンス

 「サルビアの花」で暗くなった雰囲気を変えたいので、しっとり聴かせる甘い歌をどうぞ。大橋純子 『シルエットロマンス』 が先に決まりましたが、対抗馬が決まらず、結局作曲者の来生たかおに歌ってもらおうという安易な人選です。

 この曲は薬師丸ひろ子の「セーラー服と機関銃」ヒットの前の曲です。地味な曲です、ヒットするにはやっぱり話題性も必要なのかね。「セーラー服と機関銃」というタイトルは全く歌詞の内容と関係ないのですが、この強引さが結果的に来生たかおを有名にしたということですね。

 調べたら、発売が「セーラー服と機関銃」ほぼ同じなんですね。大人やわ。ドラマチックな曲です。

20組目 『ダイナマイト 対決』

白 : もんた&ブラザース 『ダンシング・オールナイト』
紅 :
カルメン・マキ&OZ私は風

 19組目「しっとり」だったので、「ダイナマイト」です。どちらも日本人離れしており、かっちょいいですなあ。声がまたハスキーでよろしい。ノリノリ(死語)です。

 ♫チャラララーン、チャッチャッ チャラララーン、チャッチャッ あまいとーき はずむこころー♫ カッコいい。流行ったなあ。このハスキーボイスギター&ブラスが超カッコいいですわ。「Desire」もいいし、「ギャランドゥ」もいい。ソロの「言い出せないなら』もよか。

 大橋純子とのデュエット「夏女ソニア」もしびれる。しかしソニアって誰? 何処の国の名前? 化粧品の商品名やろ。当時はこういうあからさまなタイトル結構ありました。「夏女ソニア」いい曲ですが、すこし残念。

 長いです。これ15分もあるのか、レコードでも11分です。このスピード感、不健康そうな、ワイルドな感じが最高です。なかなか日本いや世界でもそうそうないです。じっくり堪能して下さい。

いよいよ最後の21組〜25組目の発表へと続く!



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