「曲から記事」作品紹介 Marmaladeさん「夢を見た」

「曲から記事」応募作品のご紹介です。

今回はMarmaladeさんが曲①をもとに作ってくださいました「夢を見た」という詩です。



現実と夢の内容と、大きく2つのパートに分かれており一見複雑な構成のようにも思える作品ですが、実はとても読みやすいです。

夢の世界の話のところだけ丁寧に段落をずらしていらっしゃって、見たらすぐにここまでが現実でここからが夢だとわかるんですよね。


noteではクオーテーションのコマンドを使う方も多いと思いますが、そうではなく手入力で構成を工夫されていることに、とてもこだわりを感じました。



前段の現実の部分もとても印象的ですね。

私は小さな海を持っている
この身体の奥深く

まるで侵されるように
喜びに
哀しみに
心が満ちるときに

拭っても拭っても
睫毛さえも濡らしながら
頬を伝っていき
唇に辿りつく

塩辛いのは
海の水だから

という表現がすごく心に残っていて、涙という言葉を使わずに涙を表現していることにとても感動しました。


夢の内容も、、、リアルな夢といいますか、単刀直入だったり前後関係が不明だったり、夢らしさがすごく伝わってくる。それに対してどう感じたということに言及するわけではなくて、あくまでも「海を持っている」。

つまり海を軸にして読むこともできれば、夢に焦点を当てて考えることもできる。いろいろな考え方ができる読み応えのある作品だと感じました。



作品の背景については

実はテーマは決めてましたが
ショートショートで書こうか
詩にしようか
決めずに書き出しました。
書きながら決めようと
思ったんです。
即興ですね。

(中略)

書きながら
自然に詩になったのは
やっぱり習慣なんですね。
でもだんだん
これはヤバい方向に向かいだした!
と焦ったのですが
どうしようもないんですよ。
勝手に歩きだしちゃうから。

とのこと。


僕も実際この曲を作るときに、イントロのギターのアルペジオが思いついて、そのまま一筆書きのような感じで書き切りました。

偶然とは思いますけれども、勝手に歩き出しちゃうっていうのはすごくよくわかりますね。



Marmaladeさん、素敵な姿を応募していただきありがとうございました!


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