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「曲から記事」作品紹介 ふみさん『あのころ』

「曲から記事」応募作品の紹介です。

今回はふみさんが投稿してくださいました「あのころ」という物語です。

この作品は特定の曲をもとにしたわけではなく、①から⑤の曲を通して聴きながら制作されたとのこと。

企画の締め切り当日に、全体を総括するような作品で応募してくださりありがとうございます!

停滞気味の活動に辟易しているバンドマンの女の子が、あらたなトキメキと出会うストーリー。これは…音楽をされている(もしくは、されていた)方なら特に、心にビンビン響くと思います。

東京も、音楽も、生活も。周りのものすべてが新鮮で刺激的だけれど、いずれは慣れてしまう。

新鮮味を失った東京はよそよそしくて、居場所を探して自分を見つめなおす。そんな経験がある方も多いのではないでしょうか(少なくとも僕の青春はそうでした)。



マンネリ化したバンド(もしくはバンド活動にマンネリを感じているバンドマン)には、炭酸の抜けたぬるいビールみたいにしんどいものがあります。仮に「冷たい、シュワシュワしている、黄色い」がビールの定義なら、炭酸が抜け温まったただの黄色い液体をビールと呼べないのと同じように、バンドもただの暇人の集まりになっては、もはやバンドじゃないわけで。

そういう状態のとき新たに受ける刺激って、人生を左右するほどの力を持っていたりします。ふみさんの作品の中ではニナ・ハーゲンが登場しますね。若いころの僕にとってそれはスティーヴィー・レイ・ヴォーンであり、ブルースという音楽でした。


新曲の練習でニナ・ハーゲン節を披露する彼女の姿に、周囲は邦ロックだらけの中ギターいっぽんでブルースを奏でていた当時の自分の姿を重ねながら読みました。

そのまま未だにブルースやってるんだから、感慨深いものです。



制作の背景については、

ジュンペイさんの企画ページの曲を、上から順番に聴きながら書きました。一番上のを聴き始めて書き始め、一番下のを聴き終わるのと同時に書き上がりました。
なので、続きは書きませんでした。
曲を聴きながら、思い浮かぶにまかせて書きました。

とのこと。


全体を通して何かを表現してくださったのはふみさんだけでした。僕も無意識に曲と記事を一対一で考えていたので、いい意味で不意を突かれたというか、とても意外でした!



ふみさん、素晴らしい作品をありがとうございました!!




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