ソフトウェア開発201の鉄則 原理75:設計:保守が容易なように設計せよ

 要旨

*ソフトウェアで最もコストがかかる工程は、「保守」である
* なので、保守が容易となるように設計をせよ
* その方法に、一般的なものはない
* 例えば、基本構造の選択時に、アルゴリズムやコードの選択よりも保守性を重視する、といったことが挙げられる

解説

ソフトウェア「以外の」製品、要するにハードウェアは、設計後最も費用がかかるのは、「生産」。なので、ハードウェア設計の際に一番考慮しなくてはならないのは、生産性。

ソフトウェアの場合、生産にはほとんど費用がかからない場合が多い。その代わり、保守、運用に費用がかかる。なので、ソフトウェア設計の際に一番考慮しなくてはならないのは、保守・運用。

生存期間が短いプロトタイプはともかく、製品に組み込まれるソフトウェア、サービスを支えるソフトウェアは、出荷・リリースしてからが本番が始まる。

売れる、流行るものほど、ここから先の保守・運用が長い。一つのプロジェクトでトータルでかかった費用のうち、9割以上が保守・運用というデータもある。

設計・実装のフェーズで保守・運用のことを最大限に考慮しなくてはならないのは、当然のことなのだ。

「保守・運用のための設計」は、一意ではない。保守を容易にするには、総合て的なアプローチが必要だ。

最適な基本構造の選択、アルゴリズム、データ構造の選択。

コーディングの原理に行くつも上がっている「読みやすい・わかりやすいコード作成」。

ドキュメントをきちんと残すこと。

こういった行動の集合体が、保守性を容易にするアプローチだろう。

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