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アバウトなAI時代の絵描き、イラスト業界の未来予測


今のペースで絵を生成するAIが発展したら起こりそうなことを雑に予想しました、数年後にはウェブ上のデジタルコンテンツの90%がAIになると予想している記事もあります、ここ数年デジタルコンテンツの発展を見てきた視点で述べます企業視点や作家視点など入り混じります
あくまで少し商業的なお話なので絵を描く本質的なとことはズレるかもしれませんそれではどうぞ

1  絵の制作の競技化 


ポテチの袋や段ボールに直接描くみたいな
AIを介在させにくい媒体で発表
将棋が実戦でAIを使えない自体に近い
ただ絵は将棋と違い技術を競って楽しむ側面がどれだけあるのかというのは疑問だ、当然技術的にはオブジェクトに合わせた高性能3Dプリンターみたいなものも作れるが導入するコストも意味もないものなので
競技化という方向に行く可能性はある


2  アナログへの回帰


デジタルよりアナログで描くというのが少し流行る可能性はある
デジタルで描くと言う行為がAIの優位性を高めてしまうと言うのとAIの絵との差別化のためだ
しかし デジタルと比較してアナログの絵などは絵の具の物質性などと言うが上でも述べた通り立体的な筆致を入力出来るアナログ絵っぽい高性能のプリンターとAIが組めばデジタルで作ろうがアナログで作ろうがあまり最終的なアウトプットにはあまり関係がなくなるので眉唾ではあります


 3 AIを活用する作家の増加

これは想像がつきやすいのではないだろうか
部分的に、あるいはほとんどの領域をAIに補助してもらうことを受け入れる絵描きは徐々に増えていくのかもしれない
AIを活用するにもアイデアや統一感のセンスは必要で
そういった作家にAIプロデューサーみたいな何かしらの新たな名前がつけられるだろう

 

4 パターン化できるほどサンプルデータがないような領域が注目される


例えばニッチな所を攻めているマイノリティーな作家は
AIの若干不得意な領域にはなるので作業は残る
メジャーな性癖とメジャーな絵柄なんかで構成された絵は
サンプル数が多いだけにあっという間にSNSを席巻してしまう
ランキングの半分がAIによる絵って可能性は大いにある
としたらいかにも大衆受けしなそうな独自の視点で簡単に真似できない領域にいくのかもしれない、AIに何が出来ないんだろうと考えることは大事になっていく、特徴量が掴めないような一回しかないようなモノに対する知に関してはAIは不得意なのでその辺が注目されるだろう、注目されて流行ってしまうとデータが増えてAIに書かれてしまうと言うジレンマはあるが

5 絵描きの芸能人化


AIである程度ハイクオリティーなものが作れるなら
絵の付加価値をどう付けるかと言う方向に行くだろう
最終的なアウトプットだけで比較したらおそらく人間は将来的には分が悪いので、芸能人のように作家自身の魅力を作品にプラスすることも重要になる
今でも配信などで自分の人間性を発信している絵描きは結構いる
人間は人間が好きなことは変わらないとは思うので


6 トップオブザトップの作家


細かい描写やデザインを徹底してミリ単位でこだわる作家や
もうその作家が描いた絵なら何でも売れる領域のトップクラスの作家の
地位は影響がそこまでないと考える
ただAIを活用した企業なんかがその地位を揺るがす可能性は少しばかりある


7  現代美術分野はむしろ再注目されるかもしれない


アンディーウォーホールもやってたような事
人間性や制作過程に意味を持たせた作品
あらゆる文脈が乗っかっている作品は
まだ残ると考えます


8 企業ぐるみでAIコンテンツを作る

動画、絵、CGあらゆる分野でAIを使うのを良しとして
企業が作品を生産していったらどうなるだろうか

技術も手間もお金もそこまでかけずに大量生産出来るものの価値は下がる可能性はある、服の業界で例えるならユニクロやGUみたいなファストファションが市場を席巻するような構図だろう、一方でハイブランドだけは生き残りファストファッションによって中堅ブランドが食われるといった感じだ

絵の世界でもハイブランドのような意味付けが成功しなければ
成り立たなくなる可能性は少しある

自分の予想としてはいまだにAIは倫理的にも法的にもまとまっていないので出版社も含めた日本企業は参入を様子見するのではないか、しかしその間にどこかの海外企業が先にAIによって作品を大量生産してくるならビジネス面で言えば競争に不利な可能性はあるそうなれば日本企業も導入せざるを得ない


9 色んな作風を複数持つ絵描きが出現

今までは一人の絵描きが一生に持てる作風の幅なんてかなり限られていたと思う、ツールは便利になっていったとはいえ一枚を描くのにかなり時間がかかり当然違う作風でポンポン数を作れる絵描きなんてそうはいないだろう
せいぜい2つか3つ持てたらすごいと思う
しかしAIの登場で絵を作れるスピードが格段に上がり一人の絵描きが20パターンくらいの作風を持つことだって可能になる
絵描きと呼ぶかは分からないがそういうスタイルも増えていくかもしれない

10 デジタルコンテンツの無料化が加速する


デジタルコンテンツはもはや今でも無料だらけだが
AIの登場によってそれが加速するかもしれない
今まで絵のスキルを磨いていない人も参入できて
生産スピードの加速によるコストの低下で一気に無料化のものが爆発的に増えるだろう
もちろんお金を介さなくても価値は価値だろうが
ビジネス面で見れば中々厳しいものになるかもしれない
今はAIが作ろうが人間が作ろうがモノが良ければまだ評価されるが
爆発的に増えた先の評価がどうなるかは未知である


11  伝統工芸化 


写真が登場して以降も写実的な絵は
当然写真とは違う魅力もあるだろうし
手で描いてる凄みみたいな文脈価値は残ると考える


 12 最終形態

20年後なのか50年後なのかいつになるかはわからないがユーザーが好みの絵や漫画を思った通りにAIが出せるようになるのが最終形態ではある
いつかはユーザー自身が自動で欲しい絵を出せるようになっちゃうとこまで行くのかもしれませんそうなると消費者は個人個人オーダーメイドに作られた違う作品を見ていてるような世界になるのかもしれません


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