ダンデライオン

拙い文書ですが温かい目で見守ってください。  宜しくお願いしますm(_ _)m

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最近の記事

13.5日目

洞窟入り口へと辿り着いた。 ここまでは、危険動物との遭遇無かった。 リュックから松明を取り出し火をつける。 洞窟内に足を踏み入れると中はヒンヤリしている。 1人という緊張感からか、やけに寒気がする。 足元を確かめながら一歩ずつゆっくりと奥へと歩みを進める。 程なくして、あの広間に辿り着く。 イエローファングの血痕が生々し残っている。 あの時の恐怖が思い返され、よく無事で帰れたなと 思う。 さっさと採取をして帰ろうとリュックを降ろし採取を始めようとした時、ふと暗がりから生

    • 13日目

      ドンドン ドアを激しく叩く音で目が覚める。 部屋の中は暗い。 まだ夜は開けてないようだ。 ベッドから起き上がりブーツを履く。 まだドアは叩かれ続ける。 ドアを開けると、そこにはマリアが立っていた。 こんな夜更けにどうした?部屋に帰って寝ろ。 と言うと フラフラと部屋に入ってくる。 ベッドの前で立ち止まりそのまま倒れ込んだ。 酒が入ると面倒な奴だな。 とシーツをかけてやる。 マリアの事だから食堂で寝てたんだろう、起こしても起きないから放置されたんだな。 と有り得そうな思考を巡

      • 12日目

        朝だ。 庭に出て背伸びをする。 昨日干したリュックとインナーを取り込み部屋へと戻る。インナーもリュックも地生臭い臭いも綺麗に取れている。破れたリュックの様子を見ながら耳を澄ます。   昨夜、酔っぱらいの2人を宿まで連れ帰ったのだが、マリアの部屋が分からずコナの部屋のベッドに2人を転がしてきた。 コナが起きたら、さぞ驚く事だろう。 パニックになっているコナを想像し、どんな反応をするのかが楽しみだと想いを巡らせていると、ドタドタと廊下を走る音がする。 コナが起きたな!とワクワクす

        • 11日目

          今朝はコナよりも早く起き、店主に庭を使わせてもらう。桶も借り、昨日血塗れになったインナーとリュックを湯につける。血が乾いてカピカピになっているが、つけておくと取れるだろう。 浸け置きしている間に、部屋へと帰り道具に付いた血を拭き取る。 死骸の周りに転がっていたのを回収したので、血塗れになっている。 道具を拭いていると、部屋をノックする音。 今日は起きてるぞ。と返答する。 しかし返事はない。 どうした?と言いながらドアを開けると 女性冒険者が立っていた。 朝早くからどうした?

          10日目

          今日は生憎の雨だ。 今朝も、コナの訪問で目が覚める。 普段通り用意をし、食堂に足を運ぶ。 今朝はあまり食欲が無いので、 隣で幸せそうにパクパクと食事をとっているコナを横目で見ながら、ゆっくりとスープを流し込む。 ふと前を見ると、あの女性冒険者が1人で食事をしている。以前なら革製の鎧を着込み、仲間と楽しそうに食事をとっていたのだが、今は見る影もない。茶色のインナー姿で髪はボサボサ、見た限りではギルドの依頼も受けていないのだろう。仲間を2人も失ってしまったのだ、無理もない。 と

          9日目

          ヒュー コナが矢を放つ。 ホーンスレイプの群れがパニックに陥り一斉に走り出す。 茂みに潜み、こちらへ向かって走ってくる数頭のホーンスレイプに大斧構えを薙ぎ払う。 頭部から頚椎に向かってクリーンヒット。 バタバタと3頭のホーンスレイプが倒れる。 続け様に 少し移動し、茂みに隠れる。 暫くすると ヒュー と音が鳴る。 同時にホーンスレイプがこちらに向かって走ってくる。 再度斧を構え薙ぎ払う。 バタバタと2頭のホーンスレイプが倒れた。 作戦は上手く行ったようだ。 矢に、穴を開けた

          8日目

          今朝はドアを叩く音で目が覚める。 何だ?と思いながら、ベッドから降りブーツを履く。ドアを開けるとコナが立っていた。 見ると出掛ける準備は万全のようだ。 朝です!行きましょう。満面の笑みで言う。 早いな。と返答をすると、早く仕事したいんです! との事だ。 昨日依頼を達成出来て嬉しかったのであろう。 依頼をこなす事でコナの自信に繋がっているようで良かった。 準備するから先に食堂に行っててくれ と言うと わかりました、、 と食堂に向かってトボトボと歩いていく。 今日はどんな依頼が

          7日目

          今朝は早起きしギルドへ向かう。 2日ぶりの仕事だ。 今日は採取依頼を2件こなそうと思う。 ギルドへの貢献度と準備物を購入した事で減ってしまった通貨の再備蓄を図るためだ。 昨日の朝食堂の件以来女性冒険者の姿を見ていない。比較対象にもならないが、1人でボロボロにされるよりも仲間を失う方が余計辛い。 立ち直れると良いのだか。 ギルドに到着する。 建物内にはちらほらと冒険者が依頼の張り出しを待っている。荷物の確認をしながら、張り出しを待つ。暫くすると冒険者が集まり閑散としていた部

          6日目

          昨夜もぐっすり眠る事が出来た。 体の痛みも昨日よりは楽になっているようだ。 薬草のお陰か、生傷に化膿の様子はない。 この様子だと依頼を受ける事が出来そうだが、万事を期して準備日に当てる。 昨夜、食堂で世話焼きな女性冒険者に会わず終いだったので、探しがてら食堂へ顔を出す。 辺を見渡していると、 装備も揃って大分冒険者らしくなったな!とレヴィが話しかけてきた。 一昨日ギルドでフードローブの人物と話し込んでいたのを見た以来だ。 前のがダメになった。と返答すると 聞いたぞ!灰色ウル

          5日目

          昨夜は考え事をしながら眠りに落ちていたようだ。 ゆっくりと体を起こす。 やはり体中が痛い。 ベッドから降り歩けるのかを確認する。 痛みはあるが歩けそうだ。 生傷に薬草を貼り付け布で縛る。 一昨日の夕方から何も食べていないので食堂へと移動する。 食堂では袈裟も冒険者達が各々の武具を纏い食事をとっている。ボロボロの布製の服、周りと比較すると滑稽過ぎる格好だろう。 私のボロボロの格好を見たのか、一人の女性冒険者が話しかけてくる。 赤毛で、精悍な顔立ち、25歳くらいであろうか、

          4.5日目

          日が傾き夜の帳の降りる頃、荷物を袈裟がけにし部屋を出る。依頼から帰ってきた冒険者達が依頼の完了と互いの無事を祝っているのだろう、食堂は賑やかだ。ここ数日間しかこの宿に滞在していないが見慣れた光景になりつつある。 宿を出ると通りには、ランプに火が灯り薄暗くなった通りを幻想的に彩る。 人通りは途絶えてなく、夕飯の食材を買っているであろう子供連れの女性や、通りで話し込む若者達、明日の依頼の準備であろうか、冒険者達が各々露店で店主と話し込んでいる。 同じ風景でも、昼と夜では印象がこん

          4日目

          今朝も早めに起床しギルドに顔を出す。 1番乗りだろうとタカを括っていたのだが、角にある木製の丸テーブルにフードローブを被った人物が佇んでいる。 フードを着用している為に見た目の性別は判断できない。身長も高くもなく低くもなく、ローブの上からでは体型も判別できない。 目立つ武器は所持しておらず、ローブの下に片手剣でも忍ばせているのであろうか? と考察しながら依頼書の張り出しを待っていた。 すると、昨日話しかけてきたレヴィが扉を開け入ってきた。 フードの人物は、そそくさとレヴィに

          3日目

          朝早く起床し、支度を済ませ昨日のギルドに向かう。依頼を吟味したいからだ。 昨日足を運んだのか昼過ぎ、依頼を張り出すボードには、Cランクギルドの中でも難易度の高い害獣の駆除依頼しか残ってはいなかった。 流石にナイフ一本では無謀だと考え手を出さなかった。 Cランクギルドには経験の浅い冒険者が多く、駆除の依頼は残る事が多いらしい。 駆除する動物にもよるが、畑を荒らすなど人間に対し好戦的ではない動物に関しては受ける冒険者も多いのだが、人間に害を与える好戦的な害獣に関しては、受注が無

          2日目

          昨日はよほど疲れていたのだろうか、朝までぐっすり眠れたようだ。 安物のベッドから起き上がり、部屋を出る。 食堂に行くと、昨晩同様沢山の人が食事をしている。 昨夜と違う点は、各々甲冑やら武器やらで武装しているという事だ。 女性の店員が食事をテーブルに運んで来たので聞いてみる事にする。 話をまとめると、この街はギルドという組織があり仕事の斡旋をしているようで、害獣の駆除から人探し、植物の採取など様々な依頼があるようだ。 ここに宿泊している客の大半は、そのギルドに所属しており、様

          1日目

          目を開けると、周りは薄暗い。 辺りを見渡すと木々しかない。 どうやら森の中で気を失っていたらしい。 頭が痛いし体が重い 頭痛がするだけで腕や脚には異常はみられない。ここはどこだ? 自分が居る場所も誰なのかさえも思い出せない。 ふと違和感を感じ ズボンのポケットをまさぐると、見慣れない銀貨が2枚出てきた。 遠くで動物の遠吠えがする とにかく、この場所離れないと危険だ。 立つと体がフラフラする。 よたよたと木々を支えに歩いてみる。 何とか歩けそうだ。 しばらく歩くと森を抜けた。