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【詩集】忘れ物がかり

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忘れた頃に詩を書いています
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2019年11月の記事一覧

大河ドラマの憂鬱

そこに生きているのだ と信じられていた 顔が 役者の顔に見えてきた 主人公に近い人物が バタ…

ロボモフ
4年前
2

校長先生の話

校長先生の話は長い 大事なことが3つあると言い 1つ目辺りであくびが出る 2つ目の途中で喩…

ロボモフ
4年前
2

デジャビュ・コンタクト

引きずってしまうより あったことはみんな 忘れてしまうようにした 「おはようございます」 …

ロボモフ
4年前
14

昨日へ届け

イヤリングをさがして 彼女は来た道を戻る 薄暗い夜道の中でさがすには それはあまりに小さす…

ロボモフ
4年前
7

再生クラブ

一度だけチームに入ったことがある 僕が適当に考えてつけたチーム名は 英文法として正しくはな…

ロボモフ
4年前

都会の夜

都会の夜はお祭りのようだ 人通りが絶えることはなく ふーふーたこ焼きを食べ歩いている 都会…

ロボモフ
4年前

セルフ・ジャッジ(読まなきゃよかった)

玉頭に手裏剣(焦点の歩)が飛んできた 王手に応じることは絶対だったが 選択肢が多すぎることは人間にとって 喜ばしいことではなかった 金で取れば玉の腹が空く 玉で取ればコビンが空く 端に寄れば金が浮く 端に上がれば端攻めが来る 下段に落ちれば玉が狭い そのどれもが危険で 勝ち筋につながる手は一つだけ 私は持ち時間を投入し 慎重に読みを入れた (感覚が正しいこともあればそこに落とし穴があることもある) (直感は正しかったのに) 熟考の末に指した手は悪手だった 何も読まな

月のバトン

バッタ色の信号機が 星の終わりのように瞬いて 人々はそれにつられるように 駆け足になってい…

ロボモフ
4年前
6

放課後の海賊船

夕暮れの豪華客船に乗り込むと 大勢の人がくつろいでいる 二階へ上がると 突然そこは海賊船の…

ロボモフ
4年前
9

みんなのマスクマン

ぼくはマスクマン トウモロコシを食べる時も ブルースを歌う時も ヒーローと戦う時も ぼくのセ…

ロボモフ
4年前
3

ハーフタイム・ジャーニー

ハーフタイムに入ったら 羽を伸ばしてヨーロッパへ行こう 30秒で国境をまたいで 5分間のティ…

ロボモフ
4年前
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