まだ、朝の7時半だぜ

映画『8mile』
「Ever wonder at what point you got to say “Fuck it”?When you got to stop living up here and start living down here?」
(なぁ、いつ夢にあきらめをつければいい?高望みを捨て、地に足をつけるのはいつだ?)

「It's 7:30 in the morning,dawg.」
(まだ、朝の7時半だぜ)

大学4年長男、今朝、部屋に来るなり、
「俺、就職辞めて、1年かけてサッカーの実業団に入る」と。
すでに内定先には連絡済みだと。

息子は確かにサッカーは高校まではやっていた。が、都立高校のチームでレギュラーになれるかなれないかの選手だったのだ。
大学は建築科でサッカーは3年から時々クラブチームでやる程度。むしろ運動不足なくらいだ。

ん、まさか私の若い頃そっくりではないか。息子は、ずっと私を反面教師として育ってきたと思っていた。私の仕事が明日をもわからぬ危ういもの。
父ちゃんのようにはならずに、てっきり安定志向かと。

想像だにしていなかった息子の決断。
でも、私の返答。
「そうか、人生一度だからやりたいことあるならやったらいい。でも、甘くはないぞ。父ちゃんよりは、マシだな。父ちゃんは就職してすぐラグビーやりたいから辞めたいと言って、半年で辞めたのだから。トレーニングしないとな。父ちゃんの知っていることは全部教えるから」

まさか、22年間、ほとんどトレーニングも教えてこなかった息子に、本格的なトレーニングを教えることになるとは。どうせやるなら徹底的にフィジカル鍛えて、それで彼がどこまでやれるのか見てみたい。
息子の夢を、むちゃくちゃ後押しする覚悟ができたぜよ。

これは、自分の時以上にワクワクする。こんな馬鹿なヤツはそうはいないだろう。大学入学時にコロナ禍となり2年間オンライン授業がほとんどだった息子に、「大学楽しいか?」と聞いたら、「楽しいわけないだろ」と。
「やりたいことなんかあるのか?」と聞いた時には、「わからないから大学行ってんだよ」と。

ついに、自分の心の内なる声に耳を傾けて、夢に向かって歩き出した息子。

タイトルの「まだ、朝の7時半だぜ」は、今朝、息子が話してきた後に、私とのLINEでのやりとりで送ってきたもの。

ホントだな、まだ朝の7時半だな、お前の人生は。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?