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加トロント大学、ロボットシステムの運動推定精度を向上する手法を開発

2022年11月9日、加トロント大学の研究グループは、2つの異なるタイプのニューラルネットワークを結合することによって、ロボットシステムの視覚認識を強化し、運動推定精度を向上する手法を開発したと発表した。この技術は交通量の多い道路での自律走行車のナビゲーションや、往来の激しい病院内での医療用ロボットの移動への応用が期待される。
 
同研究グループは、現在の多くのシステムでは分離されている深度推定と運動推定の2つのニューラルネットワークを結合にすることで、それぞれの整合性を確保。システム全体の精度と信頼性を向上させ、既存の学習ベースの手法と比較して、運動推定誤差を約50%削減することができたとしている。この成果は、京都で開催された国際学会「IROS 2022」(2022年10月24日〜26日)で発表された。
 
同研究グループはさらに、視覚的な運動推定にとどまらず、慣性センシング(人間の耳にある前庭システムに似たセンサ)を含んだ研究に展開し、現在、人間の目と内耳を模倣して、バランス、動き、加速度に関する情報を提供するロボットアプリケーションの開発に取り組んでいる。
 
出典:
2022年11月9日付 University of Toronto Press Release(英語)
https://www.utoronto.ca/news/researchers-help-robots-navigate-crowded-spaces-new-visual-perception-method 
2022年11月10日付 TechXplore(英語)
https://techxplore.com/news/2022-11-robots-crowded-spaces-visual-perception.html