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米カーネギーメロン大学とNASAジェット推進研究所、土星の月で生命を探す自走式ヘビ型ロボット「EELS」を開発

2024年3月26日、米カーネギーメロン大学は、NASAジェット推進研究所(JPL)の研究チームと共同で、土星の衛星のひとつであるエンケラドスを探査する自走式ヘビ型ロボット「Exobiology Extant Life Surveyor(EELS)」を開発したと発表した。ほとんどが氷に覆われたエンケラドスは、尾根やクレーターを含む多様な地形を見せており、最近発見された地下の海や水の噴出によって、生命が存在する可能性への関心が高まっている。
 
全長約4メートルのEELSは、分節化された胴体に独立した動きをするボールジョイントを備え、コルク栓抜きような動きをする。センサーとカメラを搭載したEELSは、自律的に氷上を進み、生命の痕跡がないかを調査するため物質を採取する。EELSは実験室や砂地、さらにはカナダ・アルバータ州のアサバスカ氷河など過酷な条件下でテストされ、その耐久性を証明した。
 
このプロジェクトは、EELSがエンケラドスだけでなく、地球上やそれ以外の厳しい環境を探査できるようにすることを目的としており、惑星探査のためのロボット工学の進歩や、宇宙生物学における発見の可能性を示すものである。「Science Robotics」誌は2024年3月号の表紙でEELSを特集し、このプロジェクトに関する論文を掲載した。
 
出典:
2024年3月26日付 カーネギーメロン大学(英語)
https://www.cs.cmu.edu/news/2024/autonomous-robot-snake
2024年3月号 Science Robotics(英語)
https://www.science.org/doi/10.1126/scirobotics.adh8332 
2024年3月20日付 TechXplore(英語)
https://techxplore.com/news/2024-03-snake-robot-life-saturn-moon.html