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米テキサス大学オースティン校、医療などに使用できる伸縮性のある電子皮膚を開発

2023年5月2日、米テキサス大学オースティン校は、史上初の伸縮性のある電子皮膚を開発したと発表した。

従来の電子皮膚は、皮膚が伸びることにより変形が生じることで圧力を感じるセンサーの能力が低下したが、開発された電子皮膚は革新的なハイブリッド応答圧力センサーを採用し、伸縮性のある絶縁材や電極素材と組み合わせることで、接触による圧力を感知し、カップを掴んだり人に触れたりする際にどの程度の力を使用すればよいかを接続されたマシンに知らせる。ロボットやその他のデバイスに人間の皮膚と同じ柔らかさとタッチ感度を持たせることができるため、高度な精度と力の制御が必要なタスクを実行するために適している。

デモンストレーションでは、伸縮性を利用して、研究者は形状を変化させてさまざまな敏感なタッチベースのタスクを実行できる膨張可能なプローブとグリッパーを作成することができた。皮膚に包まれた膨張したプローブは、被験者の脈拍と脈波を正確に捕捉するために使用され、空気を抜いたグリッパーは、タンブラーの中にコインを落とした場合でも、タンブラーを落とすことなくしっかりと保持できた。

この電子皮膚は、例えば、医療業界において、ロボットが患者の脈拍をチェックしたり、体を拭いたり、体の一部をマッサージしたり、さらに、災害時には、地震や倒壊した建物の中に負傷者や閉じ込められた人を捜索し、心肺蘇生法を施すなどの現場でのケアなどに使用することが想定される。

出典:
2024年5月2日付 The University of Texas at Austin News(英語)
https://news.utexas.edu/2024/05/02/stretchable-e-skin-could-give-robots-human-level-touch-sensitivity/
2024年5月2日付 Techxplore(英語)
https://techxplore.com/news/2024-05-stretchable-skin-robots-human-sensitivity.html