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稲庭風うどん?

スーパーでもよく見かける「稲庭風うどん」は「稲庭うどん」と違うの?
いつも不思議に思っていました。
「稲庭うどん」の商標権を侵害していないのか?
こんなネーミングが許されるのなら「松坂(神戸・米沢)風牛肉」「イベリコ風豚肉」「夕張風メロン」「南魚沼風コシヒカリ」とか、も有りになってしまうのでは?

「稲庭うどん」の発祥は300年以上前の秋田県。秋田県稲庭うどん協同組合が製法規定を定めていますが、商標は取っていないようです。
一方「稲庭風うどん」が現れたのは比較的最近だと思いますが、シマダヤ、テーブルマーク(加ト吉)などが製造・販売しています。

稲庭うどん協同組合は、「稲庭うどん」の名を冠した粗悪品が出ると「指導」を行い、伝統を守る努力を続けているようです。
当然ながら「稲庭風うどん」に製法の縛りなどがあるはずもなく、自由に製造できてしまいます。「稲庭」の名をタダで借用している「稲庭風うどん」各社はズルいと思いませんか?
流石に「稲庭風うどん」で商標を取るツワモノはいないようですが。

ふと思い出したのは、福岡の辛子明太子の話です。
「ふくや」が考案して製法を公開。 商標を取らずに地域に広め、「辛子明太子」を全国に広めようとして成功した例、と聞いたことがある方も多いと思います。
稲庭うどん協同組合も同じことを考えたのかもしれません。 が、商標権がないため「~風」に対抗できず、ブランド戦略に失敗したのかもしれないと思いました。
「讃岐風うどん」「松坂(神戸・米沢)風牛肉」「イベリコ風豚肉」「夕張風メロン」「南魚沼風コシヒカリ」の可能性については機会があれば調べてみたいと思います。

製法がコスト高の稲庭うどんが衰退し、現代的で効率的な製法の稲庭風うどんが取って代わる時代が遠くないかもしれない、と  世の中の理不尽を感じる私です。

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