日本の医・薬 業界の問題

センシティブな内容が含まれる為、歯切れが悪い部分もあると思いますが、読者様のご想像で補って頂ければと思います。

我が国の医薬業界の問題の中核は、ずばり医者や病院が利益を追求する営利団体であることだと思います。
国立・公立の病院でさえ、赤字だと統合の対象にされますよね。

医療機関は営利追求のため、①診療報酬の点数を稼ぐ(投薬、検査など)、②空きベッドを減らす、といった「経営努力」をしています。
つまり、国が定めた基準(診療・調剤報酬)の範囲内で、医療保険を最大限に使うことを考えます。
患者にとってその薬・その検査が必要かどうか、でなく、基準内で出来るだけ多くの薬を出すこと、多くの検査をすること、が医師の診療の判断基準になるのは当然の結果ですよね。

余分な薬や検査が増えれば、医療保険の負担が増え医療保険財政を圧迫します。 国民健康保険の赤字について最近ニュースが減ったと思ったら、管理が国から市町村に移り、国から市町村に補助金が交付される形になったので、国全体の状況が見えなくなったようです。(赤字幅を推測する論文があるほどです)
対策として国は、2年に1度「薬価基準の改定(主に引下げ)」を行っています。 薬価が下がれば、今までと同じ診療をしていたのでは医師の収入が減ります。 医師会が国(厚生労働省)に働きかけて、診療の基準を変えて患者数・投薬可能な量を増やす、という動きをしても不思議ではありません。

高血圧について聞いたことのある方も多いと思いますが、基準値が180mmHg (2000年)から130mmHg(2008年)に引き下げられ、患者数が増え(約300万人⇒約4300万人)、降圧剤の年間売上高は2000億円から1兆円以上に増加したそうです。 降圧剤で血圧を下げると脳梗塞のリスクが高まり、頭への血流が悪くなるので認知症が進む、という研究結果もあるのに。 年を取るにつれて血圧が上がるのが自然なのに、年齢差を無視した平均値を元として低い「基準」を出す、というカラクリが使われているそうです。

製薬会社も、薬価基準を引下げられれば売上が減ってしまいます。 医師会と共に厚生労働省に働きかけて、基準を変える働きかけをしても自然の流れだと思います。 また、テレビ・新聞等マスコミ等にとって製薬会社は上顧客なので、マスコミも真実を報道しにくいのではないでしょうか?

高血圧に限らず、色々な所で健康な人が「患者」にされ、薬漬けにされて行く・・・医原病という言葉も出来ていますが、冗談じゃありません。

私も、高い意識を持って本来の「患者のため」の医療を実践している医師が少なからずいらっしゃるのを知っています。私が見る所、彼らの一部は診療報酬以外の方法で稼いでいるようです。(著作による印税・講演料収入、保険外の高額医療など)

日本の国民皆保険制度は世界に誇れるものだと言われますが、現状は国民の犠牲(過剰医療・税負担)の上に成立っていると思います。皆保険制度を維持しつつも、医者や医療機関が『患者のための医療』を実践できるような仕組みを考えるべきではないでしょうか? ある方は、警察官や消防士のような公務員または準公務員とするのが良い、と言っています。

海外の各国ではどういう仕組みになっているのか、コメント欄から教えて頂ければと思います。

最初に申し上げた、医師・医療機関が営利団体なのが問題の中核で、これを変えていく必要があると思います。
医者(医師会)や製薬会社が納得するような制度を考えることが必要なのはもちろんです。

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