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24年5月連休(1)

5月の連休のフィルム撮影(フジ ISO100)

連休中に撮ったフィルムの写真をアップしておく。まずはフジフイルムの感度100ネガのものから。カメラはコシナツァイスのツァイス・イコンで、レンズも国産で揃えたい気分だったのでキヤノン28mmF2.8、トプコール50mmF3.5固定鏡胴後期、コムラー105mmF3.5というセットである。ちょっとだけレンズの話を書いておく。

●Canon 28mmF2.8
1957年発売の広角レンズで、当時としてはもっとも大口径なレンズである。キヤノンのこの頃にレンズの中では、25mmF3.5や35mmF1.5といった有名なレンズがあるので、今となっては地味な存在に見えてしまうが、ライツのズマロンが2年前にF5.6で出ているから、そこからすれば2段も明るいのだから当時はすごいことだったのだろうと想像する。
絞り開放~F4くらいまでは周辺光量落ちが目立つので、2段以上絞ると全体に均一で良像が得られる。鏡胴は薄型で、奥まったところにレンズがあり格好が良い。25mmレンズは鏡胴も回る形式だが、こちらはピントリングだけが回転しレンズ全体は直進するだけなので、角形のフードが使えるのはありがたい。私は中国のHaogeのかぶせフードを使っている。

●Topcor 5cm(50mm)F3.5
9cmのレンズと共通した、アルミニウム素材のピントリングを備えた個性的なデザインのレンズである。同じ外観で2世代が存在し、初期はライツのエルマーの形式に似た、被写体側のレンズの直後に絞りがあるタイプ、後期はテッサー型となって絞りは奥側に移っている。
非常にシャープな写りで定評がある。レンズ前玉が突き出ていて傷がついているものが多く、逆光時には気を付けているがレンジファインダー機では実際の像のフレアゴーストは確認できないので、特性を理解し予測しながら撮るしかない。幸い、私の持っているレンズの傷はまだ軽度のようで、逆光でも十分に使える。

●Komura- 105mmF3.5
コムラー、の「ー」がそのままローマ字の銘にもあるというちょっと変わった表記が有名である。この棒が無い世代もある。3群3枚のトリプレット型のレンズで、バブルボケを期待する人もいるが、実際のボケはボケ像に輪郭はつかなくて素直な感じである。ピントはシャープであるが、画面四隅が急に暗く(黒く)なる。なるべく絞って撮っているが、空が入ると四隅の暗さがかなり目立つ。
ツァイス・イコンでは85mmの枠を使っている。レンジファインダー機では最近接(レンズを最も繰り出した位置)の撮影範囲でファインダー枠を決めているから、∞位置では視野率は85%程度しかない(∞位置で決めると、最短撮影時に視野率が100%を超えてしまい、写らない範囲が出るから)。だから、特に遠景では85mm枠より少し内側、程度の感覚で撮っていてもさほど外れはしないのだ。逆に、85mmや90mmレンズを使う時は、枠の外の一回り分も写り込むことを認識しておく必要がある。

撮影結果

いずれもフィルムはフジの感度100ネガである。

佐久バルーンフェスティバルにて
Zeiss Ikon, Canon 28mmF2.8/ F11
佐久バルーンフェスティバルにて
Zeiss Ikon, Topcor 50mmF3.5/ F8
佐久バルーンフェスティバルにて
Zeiss Ikon, Komura- 105mmF3.5/ F8
佐久バルーンフェスティバルにて
Zeiss Ikon, Topcor 50mmF3.5/ F8
浅間山
Zeiss Ikon, Komura- 105mmF3.5/ F8
新緑
Zeiss Ikon, Komura- 105mmF3.5/ F3.5
荒船山
Zeiss Ikon, Komura- 105mmF3.5/ F11

おわりに

28,50,105mmというセットは間が空いている分、画角変化が大きく私にとっては使いやすいセットである。35mmと50mmだと、どちらにしようかと一瞬迷ってしまうことがあるのだ。ついているレンズで思い切って撮れば良いのだが。家を出る時、広角は25mmとどちらにしようかと考えたが、最近使っていなかった28mmF2.8を選んだ。

次の投稿ではコダックのColorplus200での写真をアップする予定だ。元々はバルーンフェスティバルの夕方の部を撮ろうと思ってISO200を装填したのだが、結局行かなかったので次のフィルムも日中の写真ばかりである。

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