恋の詩とそれに全く関係ない無限の網の話
彼とボールペンと彼女と私
彼がいつものようにボールペンを
クルクル回してる
ああ いいな
ボールペンになりたいな
休み時間になって
楽しそうに友達とふざけてるけど
ボールペンは大切そうに筆箱に
しまってた
うん しあわせ
彼がいつもにない顔で私に
恋愛相談してきた
そうか うれしいな
なにか力になりたいな
誤解が解けたみたいで
また二人仲良く下校しはじめた
目があって私にヨッって手を
振った
うん よかったよ
彼は彼女を優しくながめながら
歩調をあわせて歩いてる
ああ いいな
よかったな
でも どうして涙がでるのかな
↑なんか思いついたから詩
↓読み始めなんだけれどどうしても
今書きたいから本のこと📕。
今日図書館へ行ったら
目当ての本がなくて
なんとなく目についた
草間弥生さんの本を借りました。
「無限の網」
まだ始めのほうなんです。
ニューヨークに行って
持ってたお金が底をつき
極貧生活の中ノイローゼになり
パニックでしょっちゅう救急車にのって病院に担ぎ込まれます。三日あけずにというから相当なものです。それでも絵を描き続けやっと個展が成功しはじめたあたりまで読みました。
草間弥生さんは水玉アートで有名ですが、水玉の前は網目だったそうです。
網の目スタイルはパニックになってから出現し、彼女を虜にします。
この本はふわふわ男性器の立体作品や、
パスタを使った立体作品、
詩なんかもどうして誕生したか
それを作ることが彼女に対して何を意味するかというところも書いてあって、はじめて知ることが多くとても興味深いです。彼女にとってこれらの作品を作ることは自分の不安や恐怖を飼い慣らすための儀式のようなものなのです。彼女は作品を作ることで自らの不安や恐怖を払拭していったのです。
で、本のタイトルにも入っている「網目」の話に戻ります。
網目なんですけど、網目を描いてるわけじゃないみたいです。
網目じゃないところを網目によって描いているといいますか、
例えば、下地あったとして、そこに網目を描くのではなく、網目の内側を描いていくことで下地が網目になるということです。
網の目の内側が形を変えたものが水玉なんです。
奇しくも私は今朝「百穴」の写真をヘッダーに使わせてもらって、たくさんの浅い洞窟の話を書き、それがまるで蜘蛛の巣のようだ(風の歌のナウシカさんがドリームキャッチャーといってくださって嬉しかったです。)と書いたのです。
今日は「網」が連続したので不思議だなと思いました。
へ?そんだけ?と思ったあなた
そんだけです。
それじゃお詫びにもう一つ面白かったことを書きましょう。
草間さんは当時誰もやってなかった水玉一本で立ち向かうことを決意します。
極貧生活を続けている彼女を心配した親切な友人達は、彼女に売れる絵を描くようにとアドバイスをします。
それでも彼女は自分のしたいことをすると決意してやり抜きました。全く誰にも相手にされない時は「網目」のことを呪わしくもおもったりしてでもです。コンクールでいくら評価されなくても彼女は絶対に「網目」を捨てませんでした。
そして網目の前にある日突然道が開かれたのです。網目はみんなの知るところとなりました。網目は元からありましたが、彼女の網目が持つエネルギーに人々が魅了されはじめたのです。
どこかで聞いたような話ですね🤭♡