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大学出願

私がロンドン大学通信教育プログラムの存在を知ったのは、2008年でした。あのLSEやSOAS監修のプログラムを、比較的廉価な通信教育で修めることができるんだと知ったときは、胸が高鳴りました。

しかし当時は、IELTSも未受験、英検準一級の自分にはどれだけ英語力も必要なのかも想像できず、有名大学出身でもない自分ができるわけがないとあきらめていました。その後海外に転勤となり、多忙だったこともあり、ロンドン大学のことはほぼ考えていませんでした。

それでもある日、大学のウェブサイトを訪問し、何かしら学位のようなものを海外大学で取りたい気持ちが高まってきました。当時現地法人で、経営管理的なことを若造の自分が見様見真似でやっていたこともあり、学部時代の専攻と違う経営学に興味を持ちました。

同時に、経営知識の圧倒的な欠如も感じていて、学術的な面で補強したいこともあり、英語圏の、しかも英語の母国であるイギリスの修士号を取りたいと思いました。

しかし、学部時代に経営学の素養もなく、海外大学の経験もないので、いきなり修士課程に出願しても合格可能性が低いだろうと思っていたところ、イギリスにはGraduate Diploma(以下 GradDip)なる課程があり、学部時代の専攻と異なる学問を最短1年で学べ、さらに学士(Bachelor)レベルの修了証明(Qualification)を貰えるコースがあると知りました。

しかも、あのLSE監修(当時のwebデザインはLSEのあの赤ロゴが貼ってあり、あたかもLSEがQualificationを授与するかのように誤解しそうなデザインでした)で、コース全体で当時20万円程度(これは注あり。教科書、試験費用、British Council他試験センター費用含まず)であると。 Programme specificationには、学位授与機関はロンドン大学であるものの、

Examinations are set to ensure your work is assessed to the same standard as LSE-based students (University of London, 2020). 

とはっきりと明記してありました。

つまり、通信教育であろうとも一切の妥協はなく、LSE内部生と全く同じ評価基準で試験が実施されるわけです。これだ、と思いました。そこで脱落しても、痛くないわけではないですが、20万円なので社会人には許容できる経験、費用だろうと思いました。

そこで、GradDipを経由・修了することで、本丸の修士コースにもオファーを貰いやすいだろうと言う戦略を立て、まずはGradDipプログラムに出願することにしました。

修士コースは、さまざまなイギリス大学院のオンラインコースを検討しました。自分の職務と密接に関連した国に関する地域研究科目、さらにファイナンスと経営学を掛け合わせた、自分にとってピンポイントの内容の修士プログラムを、アジア・中東・アフリカ地域研究に関する世界有数の研究機関であるSOASのみが唯一提供しており、その時点で既にSOASに決めていました。

LSE監修 EMFSS GradDip課程 出願手続き

出願時には、私は国内法学部卒業であり、海外大学の経験もなければ、経営学のバックグラウンドも一切ありませんでした。このため、以下のようなやり取りと事務局としています:

201X/9月中旬  オンラインフォームよりロンドン大学事務局へ出願

201X/9月下旬  追加書類依頼あり。高等学校卒業証明書のverified copy依頼あり。高校にコンタクトを取り、原本を取り寄せる。私の高校は英訳では発行していないため、原本から自分で英訳した書類を作成し、現地の公証人役場で、verified copyの手続きをし、そのスキャンを事務局に送信。

201X/10月中旬 事務局より返信。GradDip課程内に数学能力を前提としたModule(科目)があり、高校の成績証明書を要求される。私は高校時代理系クラスで、高校レベルの微分方程式まで学習経験あり。調べたところ、高校の成績証明書は、卒業後15年以内で、当時の年齢でも手配不可。代わりに、学部時代に一般教養で数学科目の単位を取っており、それで代用できないかと交渉。了解をもらう。

201X/10月下旬 事務局より返信。海外駐在で英語力は多少あるとは思うが、職場の上司署名の英語力を保証した内容の推薦レター提出依頼あり。自分で文面を作り、内容を説明した上で、日本にいる上司に署名を貰う。そちらに関してもverified copyが必要とのことで、再度公証人役場で手続きを済ませ、スキャンした書類を、上司から事務局に直接送信してもらう。

201X/11月上旬 Programme director名で正式にOffer letterをもらう。

SOAS監修 MSc課程 出願手続き

500字程度のPersonal statement(志望動機書)が必要とのことで、如何にSOAS提供プログラム内容が自分を取り巻くニーズに合っているか、など内容を盛り込んで自分でエッセイを作成し、proofreadingを国内業者に依頼。納期5日程度で完成し、4,000円ぐらいでした。

201Y/10月初旬 SOAS事務局へオンライン出願。2日後にConditional Offer。GradDipを経たことで英語力の証明は求められず。Unconditionalに変わる条件として、出願時に記載したロンドン大学GradDipの修了証明のverified copyを送ることとあり。前回お世話になった公証人役場でverified copyの手続きを取り、スキャンした書類をSOAS事務局に返信。

201Y/10月下旬 SOAS事務局より正式にUnconditonal offer letter受領。


以上のような出願手続きでした。

※注 現在LSE監修GradDip課程は、独習形態では廃止されていて、シンガポール、モーリシャス、インド等一部の国所在の認定教育機関所属でないと、プログラム登録できないようです。尚、LSE監修 BSc経済経営学士号プログラムについては、武蔵大学も認定機関となっています。



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