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「タンポポの種」と「松の木の種」:V字回復を果たした経営に共通する姿勢とは?

1.はじめに


 この記事では、旅館を営む経営者と、家電販売店を営む経営者が、困難な状況に直面しながらも、それぞれの事業を立て直し、成功を収めた姿が描かれています。彼らは、与えられた状況で諦めることなく立ち向かい、成長を遂げました。このようなストーリーから、私たちはどんな状況でも芽を出し、根を張り、成長する気概が大切であることを学びます。

 まずは、倒産の危機に瀕した老舗旅館の事例から見ていきます。

2.株式会社陣屋:V字回復の舞台裏と宮崎知子氏の覚悟

 年商3億弱に対して、10億円の負債を抱え、倒産の危機に瀕していた老舗旅館「元湯陣屋」が、V字回復を果たした事例を以下の記事で取り上げたことがあります。

 この旅館を運営する株式会社陣屋の現経営者である宮崎知子氏は、2000年に大学を卒業し、就職氷河期に就職活動をします。エントリー先の企業は50に至ることは当然であり、志望する業界に拘り過ぎると就職できない状況でした。

 同氏いわく、当時の自分は、ふわふわ飛び交うタンポポの種のような状況であり、着地した先の企業で芽を出すつもりでいたとのことでした。

「飛ばされた先で芽を出すんやで」

 同氏は、そのような経緯で新卒入社した企業に在籍中、元湯陣屋の長男であるご主人と結婚し、7年の勤務にピリオドを打ち、家庭に入ります。ご主人はエンジニアとして、好きな研究の仕事に没頭しており、義理の両親も事業を継がせるつもりはなかったようです。

 ところが、義父が急逝し、義母が体調を崩してしまったことで、急きょご主人が2009年の10月に事業を承継し、知子氏が女将に就任しました。

 そこからのV字回復の軌跡は、冒頭に示したリンク先の記事を見ていただくとして、この話のポイントは、宮崎知子現社長が、就職にせよ事業承継にせよ「タンポポの種」として、置かれたところで芽を出そうとしていたということです。

 いくら不平不満を言っても、現状は変わらないわけで、自分が置かれた環境で、自分の花(命)を精一杯咲かせるために努力することが大切であることを示唆するエピソードと言えるでしょう。

 この話を知って、私は以下の記事でご紹介した「でんかのヤマグチ」を思い出しました。

 以下では、同店を運営する株式会社ヤマグチの山口勉社長の講演でのエピソードをお伝えします。

「山口勉社長は講演で深い話をしたんやで」

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