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ガソリンスタンドで部下のやる気を引き出す方法|承認と賞賛の意味と違いを理解する
■はじめに
承認と賞賛は、部下のモチベーションやパフォーマンスに大きな影響を与えますが、それぞれに特徴や注意点があります。この記事では、承認と賞賛の効果と使い分けのコツを紹介します。
この記事は、以下の方を対象としています。
ガソリンスタンドで働く部下の成長を促したい経営者・管理職
ガソリンスタンドの経営支援を行う商工会・商工会議所の経営指導員や経営コンサルタント
部下の意欲を高めたいリーダー
この記事を読むことで、承認と賞賛の意味や違いを理解し、部下のパフォーマンスを向上させる方法を学ぶことができます。では、本題に入っていきます。
■承認とは?
同志社大学の太田肇教授は、2017年、社会文化研究という学術雑誌に「職場における承認の効果」を発表しました。
承認とは、自分の態度や行為、能力、業績などを周囲から認められることを指します。承認は、人間の基本的な欲求の一つであり、強力な動機づけの源になります。
論文では、公益企業と保険会社の従業員を対象に、上司からほめられたり認められたりした経験の有無や頻度によって、自己効力感、内発的モチベーション、影響力の知覚、業績などを比較しました。
その結果、承認を受けた従業員は、承認を受けていない従業員よりも、自己効力感や内発的モチベーションが高く、影響力の知覚や業績も向上していることが分かりました。
このことから、承認は、自分の能力や価値を高めるとともに、仕事に対する意欲ややりがいを増す効果があると言えます。承認は、職場において重要な要素であり、組織や個人のパフォーマンスを向上させることが期待できます。では、この承認で成功したガソリンスタンドの事例を見ていきましょう。
■承認で成功した事例
あるセルフサービスのガソリンスタンドに勤務するA氏は、給油中の顧客にタイヤの空気圧を無料で点検していることを訴求し、点検に勤しんでいます。これにより、パンクしたタイヤや、すり減ったタイヤを見つけることが出来、業績に結び付いています。
同店の店長は、A氏に対して、「今日の午前中は32台のお客様に空気圧点検の声掛けをしましたね」「今日一日で3名のお客様にありがとうって言われていましたね」と、具体的な数値を伝えることで、A氏の行動や成果を承認しています。
承認は、部下に自分の仕事が認められているという安心感や満足感を与え、部下は自発的に行動することが期待できます。これは、内発的モチベーションと呼ばれるものです。つまり、承認は、部下の自己効力感や内発的モチベーションを高める効果があります。事実、店長に承認を繰り返されたA氏は、同店で大きな業績を挙げました。
しかし、承認と賞賛を混同し、結果として部下のモチベーションを落としているリーダーが存在することも事実です。承認は事実を認めますが、賞賛はその事実の解釈を述べます。これについて、賞賛のより詳しい説明と、賞賛を使って失敗してしまった事例をご紹介します。
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