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地学:噴砂の観察

能登半島大震災(2024.01.01)に伴って富山県射水市(新湊)の富山新港西埋立地では液状化現象が発生した。液状化現象による噴砂を観察してみた。
なお、観察場所は埋立地内の空き地(冬季は雪捨て場として利用)で、人的被害には直結しない場所なので、純粋に物理現象として観察することができた。そのことは同時に修復・復興のための人の手が入っていないことを意味していて、フレッシュな状態で保たれていたことも観察に適していたと言える。噴砂口の窪みも非常に明瞭に残っていた。2024.01.04

噴砂は液状化現象で流動化した地中の泥と水が地上に噴出する現象のことだが、噴砂口を作って噴き出すことがわかる。まるで火山の火口のようだ。
噴出した砂泥は、噴砂口を中心として円形に堆積している。
また、なんとなく列を成している/地割れに沿って噴出しているようにも見える。地割れしても必ずしもそこから噴出するとは限らないということも写真からわかる。

全景

複数の噴砂口が隣り合って、大きなマウントを形成したケース。こうしたのもまるで火山のようだ。

ふと思い出したのが、飛行機から見下ろした霧島(宮崎県小林市・鹿児島県霧島市付近)の風景。火口がいくつも空いていて、噴砂の跡とそっくりだ。

2019.04.27, NH809, NRT-HKG

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