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ドローン空撮大賞2023

2023年にtwitter(現X)に投稿した空撮写真の中から、大賞、優秀賞、特別賞(若干数)を選出しました。ドローン空撮の魅力をお楽しみください。

大賞

「鉄道模型みたいな車両基地」
島原鉄道・島原船津駅と車両基地(長崎県島原市)
ゆるやかにS字を描いて街並みに紛れ込んでいく本線、扇状に広がる留置線と大きな車庫、すぐそばには港や船溜まりの水面があって… もう、これ、模型(ジオラマ)としても完璧な風景(レイアウト)!

優秀賞

「黒部川のオオサンショウウオ」
黒部川左岸の霞堤(富山県黒部市)
堤防が途中で途切れていて、開口部があるのが霞堤の特徴だが、こんなふうに斜めに入り込んでいる霞堤は迫力がある。

特別賞(自然・地形部門その1)

「海に浮かぶ流れ山」
雲仙九十九島(長崎県島原市)
寛政4年4月1日(1792年5月21日)に眉山が山体崩落を起こし、その時に海に流れ込んだ岩塊が島(流れ山)となっている。衝撃で津波が発生し、対岸の熊本県沿岸にも大被害をもたらした。一連の災害は「島原大変肥後迷惑」と呼ばれる。

特別賞(自然・地形部門その2)

「白い川と黒い川」
穂高川(乳川)と烏川の合流点付近(長野県安曇野市)
合流点の手前、隣り合う川どうしで河原の砂礫の色が異なっている。穂高川は花崗岩地帯を流れ下っているため白っぽくなり、烏川は砂岩や泥岩の堆積岩地帯のため岩石の色を反映して黒っぽくなっている。

特別賞(土木部門その1)

「立派な仮設橋」
仮設橋(岩手県西和賀町)
錦秋湖(湯田ダムのダム湖)に架けられた国道107号の仮橋(仮設橋)。地すべり箇所を避けるために対岸に迂回する迂回路の一部で、14径間、長さ470m。
交互通行の交通規制が行なわれている。

特別賞(土木部門その2)

「半円形の漁港」
道川漁港(秋田県由利本荘市)
道川海岸の沖合100mの位置に、人工的に島を築いて造られた漁港。道川海岸は砂浜のためそのまま漁港を建設すると漂砂がすぐ堆積してしまう。その影響を避けるためにこうした形式が採用された。島式漁港。その形からワイングラス型とも呼ばれる。

特別賞(古墳部門)

「等高線が入った古墳」
富士見塚古墳(茨城県かすみがうら市)
全長80mの前方後円墳。草刈り後の草が等高線状に残されていて、実測図みたいになってるのが面白かった。

特別賞(農業景観部門)

「並行する水路」
多条並列灌漑水路(青森県五所川原市)
複数の農業用水路が並行して流れるこの形態は津軽平野と青森に多く見られる。並行している途中で水路同士の立体交差も頻繁にある。

道路の下をくぐる暗渠ボックスの数を数えてみたら実に12条の水路が並列していた。2023年時点で現存している場所の中では、ここが一番多条並列しているんじゃないかな。扇状分岐型の扇の要に位置している。

特別賞(都市景観部門)

「ピンクの縁取り」
見沼代用水西縁と見沼田んぼ(埼玉県さいたま市)
春、見沼代用水沿いの桜並木が満開を迎えた。用水は大宮台地の縁を忠実になぞっているので、台地が桜色に縁取られているように見える。台地上の市街地と保全が図られている見沼田んぼ(低地)の境界も、このピンクのラインによって可視化されている。

特別賞(痕跡部門)

「トラック跡」
金木競馬場跡(青森県五所川原市)
大正4年に競馬場が整備され、昭和12年まで競馬が開催された(昭和14年に正式に廃止)。金木競馬場とも呼ばれていた。今も家の並びでトラック跡を確認できる。正門の門柱も残っている。
それにしても80年以上前に廃止になっている痕跡が今も残っているというのは、すごいな。

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