伝われ!MHAの楽しさ。
この記事は九州大学医療管理・経営学専攻22期 Advent Calendar 2022 15日目の記事です。
九州大学大学院医療経営・管理学専攻1年の舩津康平です。アドベントカレンダーは早くも折り返しになりました。みなさんがMHAの内容についてはたくさん書いてくださったので、私が伝えたいのは3つ。
勉強好きにはたまらない
キャリアアップの可能性が広がる
事前の基礎知識はあった方が良い
です。
この駄文は当専攻に興味があるリハビリ専門職に役立てて欲しいです。
私からはリハビリ専門職の観点も含め、この専攻について書いてみようと思います。
○勉強好きにはたまらない
私は趣味が勉強というくらい知識を積むのが好きです。こんな人には当専攻はとても良いと思います。大学院というと研究する場所というイメージがありますが、専門職大学院ですので1年間みっちり講義があります。入学する前は「公衆衛生学楽しみ」、「でも経営には興味ないなぁ」などぼんやりとしか見えていませんでした。入学して医療経済や医療財政、医療政策学などを学ぶうちに知的好奇心がメキメキと芽生え、あれが知りたいこれが知りたいと思うのが自然です。気づけば元は興味が無かった分野を学ぶのが一番楽しくなっていたり・・・。9ヶ月で20冊近く本を買ってしまっており、「公衆衛生学」、「経営・管理」の解像度がかなり上がりました。
理学療法士においては、理学療法だけ学ぶよりも大きく振り切って別の学問へ踏み出してみると理学療法の見方が変わってくると思います。医療政策学の中でリハビリテーションがどんな立ち位置にあるのか?医療経済学から見るとリハビリテーションは有効と言えるのか?実は理学療法士に誘発需要があるのではないか?今後の診療報酬の流れがどうなっていくのか?どうすれば部門の運営がうまくいくのか?考えるとワクワクします。
○キャリアアップの可能性が広がる
理学療法士においては、大きな病院で働いていれば幸せという時代は終焉を迎えつつあり、多様な働き方が注目されています。
私自身は当専攻におられる先生の元で、理学療法の分野で革新的な価値がある研究をしようと思っていました。そうすることで理学療法士の中で、価値のある人材になろうという魂胆を持っていました。しかし、先ほども申し上げたように新たな景色がどんどん見えてきますので、したいことがブレブレになっていくわけです(意志が弱いところが私の悪いところ)。このようにキャリアアップにつながる選択肢が無数に頭の中に浮かんできます。私は”自分の強い願望は何か?→その願望を叶えるには何が適切か?” を考えて大学院で研究することを決めました。
結局は、考え抜いて選んだ道を正解にするだけだと思います。漫然と通うだけではダメですが、しっかり考え抜いて課題解決のために学ぶことを意識すれば、この専攻の学びが高確率でキャリアアップにつながると信じています。
○事前の基礎知識はあった方が良い
若者は特に、大学院に入学する前に学術活動はしっかりしておいたほうが良いと思っています。研究とはどのように成り立つのか、疫学に基づいた研究デザイン、バイアス評価を含めた論文の読み方などを感覚的に理解しておくためです。この理解ができていないと非常に短い2年間では全く学び切れません。そうすると、大学院での学びの吸収量がかなり異なってくると思います。大学院に行って勉強を始めるのではなく自分で学べるものは自分で学ぶこと、日頃から学術活動の実践をしておくことが重要と思います。
以上
舩津康平 2022.12.15