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恋愛への憧れと恐れと~Every Little Thing ”Dear My Friend”
夏の曲というとそれこそ数えきれないくらいの名曲がある。
この曲も個人的には夏を想起させるのだが、いかがだろう。
1997年発表、Every Little ThingのDear My Friendである。
もう25年も前の曲になる。この当時の音楽シーンが凝縮されたような作品と思う。
疾走感のある展開、伸びやかなボーカル、その反面ジュブナイル要素の詰まった歌詞があわさって、今もなおその輝きは失っていない名曲と言っても過言ではないと個人的には思っている。
そう、この曲はやはり歌詞がよい。
この年になって読み返すと、もうキュンである。
いつしか あなたと二人で
会う機会多くなってた
あの時のような気楽な気持ち
どこかに忘れてしまったよね
そう お互いに恋心抱くよりも
解り合える 語り合える
いつまでもそんな仲でいたいよ
(中略)
いつか 最高の自分に
生まれ変われる日が来るよ
きっと 今までの二人に
戻れると信じてる
Best Of My Friends
友情から恋愛への踏み出し、そこに感じる恐れ。触れたら壊れてしまいそうなものを与えられたような、そんな揺れる気持ちをモノローグの形でしたためている。
恋愛は成就してからよりもそこまでの過程の方が幸福感が高い、ともいう。
好きなのかどうか、嬉しくて有頂天になるや否やたちまち不安のどん底に落とされる。そんな飛び跳ねるような気持ちと向き合うのは、楽しい反面、気苦労も少なくない。
だから、みんなで会って遊んで楽しく過ごす、そんな時間がいつまでも続けばいいという願望につながるわけで、この歌詞もそこで終わっている。
もう大人になってしまうと、この気持ちは二度と味わえない。だからこそこの歌詞が懐かしくも、愛おしく感じるのだろう。
そんなモッチーも今年母になったと聞く。
彼女は、当時どういう思いでこの歌詞を読んだだろうか。
ちなみに作詞は当時28歳のプロデューサー五十嵐充によるもの。19歳の持田香織から見ればおっさんだったろうに、よくもまあこんなキュンキュンした歌詞を書けたものである。
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