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記憶は五感のその先による(仮)説

記憶は五感によるものか。
もちろん強く印象に残った出来事の記憶は鮮明なものだ。

だが思い出せない記憶はどうだ。
確かに存在している気がするけど、五感では覚えてないように感じる。

五感のその先が記憶なのだろうか。
見て、「綺麗だった」
触って、「熱かった」
聞いて、「心地よかった」
食べて、「不味かった」
嗅いで、「いい匂いがした」

思い出せない記憶の裏に、五感そのものは存在しているのか。
間違いなく存在はしている、はず。

記憶は断片的なもので、五感のその先による。
思い出せない記憶には五感のみが残る。

記憶は後から別の記憶によって色づけられる。
一枚一枚の断片的な絵をレイヤーしていくように。
色という概念もないかもしれない。
でも単なる画像や動画ではないはずだ。
そのレイヤーは複雑で綺麗なものではないから思い出しにくいのかもしれない。
重ね書きされた字のようだ。



記憶による直線的な時間像は個人に依存する他なく、過去も未来も知り得ず、最低限今の連続であるとさえ、それを証明する指標はない。


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