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愛し生きることと髙橋海人くんが愛しすぎて現実を生きることを放置気味な話

先に発表されたジャケ写とは全く違う方向で匂わせに匂わせておいて、全く香ってこなかったKing & Princeの新曲「愛し生きること」のMVが公開され、無事朽ち果てたように寝不足である。

MVっていうか映画だろと総ツッコミをされる壮大で見事な出来に、胸を奥深くまで突き刺されて眠れなくなったのは私だけではないと信じている。

ということで、衝撃のまま書き殴って落ち着きを取り戻したい。

最初の印象

実はこの曲、反感覚悟で言うと、イッチバン最初の最初のサビ公開で聴いた時、そこまで感情的になることはなく、泣くまでには至らなかった。

涙脆い自覚はあるが、「うぁあああん!!」といった情緒行方不明みたいなことにはならず、比較的落ち着いて聴いていた。

というのも、曲調に比べると、2人の声がとても優しく、前向きに感じたのだ。

寂しさや孤独を思わせる曲調に対して、優しく包み込むような歌声がアンバランスで、とても不思議に思った。

キンプリ2人の表現力はその気になったら世界を滅ぼして2人ぼっちの世界を描く声で歌う人たちだろうという信頼は既にある。

でも、あえてそれをしていない、と感じたのが、私の中に混乱を呼んだ。

それでも、世界が広く寂しいことを曲調でかなで、広い世界の中で個を感じる寂しさに優しく寄り添う肯定感を歌声でおりなしたその調和がまたいい、と思わせるほどの魅力があったことは間違いない。

と同時に、私には歌詞が難解だったのも、涙腺に届かなかったことに影響したのだと思う。

恥を偲んで言うと、歌詞を読んだ時に、ピースの欠けたパズルだと思ったくらいに、私には難解だった。

言葉にしたら枯れてしまう花ってなんだろう、鍵をかけて閉じ込めてしまう変わらない想いってなんだろう、と。

もう出だしからつまずいた。

「愛」であることは間違いないのだろうけれど、その「愛」が抽象的すぎて迷子になった。

綺麗な嘘で抱きしめて、現実から逃げて、信じれるものは君とのストーリーだけだなんて、相当に排他的だ。

でも、後半ではそれほどまでに愛した人と一緒にいない。

このストーリーと、それに伴う感情が、私には想像しきれなかった。

さらに、公式から出ていたメッセージは

「自分にとって大切な存在がいるからこそ、どんな現実も受け入れて進んでいくことができるというメッセージを込めたバラード」

とある。

本当に情けない話だけれども、私にはこの歌詞と公式メッセージがイコールでつながらず、どこかしっくりこないという、1人置いて行かれたような悲しい状況になった。



結局、唯一この曲と歌詞から受けたイメージが、「映画のエンドロール」だった。

映画館で1本の映画を見終わった後の感動の中で見る、真っ黒の画面に白地で、その感動を生み出してくれたキャストスタッフの名前が連なる、あのエンドロールのイメージ。

つまり、「1本の映画で感動し、その映画に感謝している感情」を呼び起こした曲、ということになる。

勝手ながらその印象を持ったので、「ああ、これはもしかして、廉くんの映画の主題歌なんかな」と思った。

そう思えば、この謎めいた歌詞も、サスペンスな法廷ものの映画につながりそうな言葉が散りばめられているようにも思えて、1人勝手に納得していた。

が、未だその発表はないし、MVであれだけの世界観を作り上げてきたので、完全に勝手な思い違いであったと思う。

ただ、「映画」という印象だけは間違えていなかった。


<2023/10/1 追記>

ピース北海道公演2日目夜の終了とほぼ同時に「愛し生きること」が廉くんの主演映画「法廷遊戯」の主題歌に決まったことをX(ツイッター)で知り驚いた。

え?まじか。すごくね私?

と思ったけれど、まぁタイミング的に多くの人が、そうであろうと予想していたかと思うので、特別なことではないとは思う。

けれど。

元洋画房の人間としては曲を聴いてエンドロールをイメージした自分の感性を褒めてやりたい。

ついでに発表された海人くんのコメントに
「映画の世界をふわっと浄化させてあげられるような楽曲にできたら」
「映画館に来て、観て、帰るまでお客様を包んであげられる主題歌の役割」
という言葉があって

それ、間違いなく受け取ってたよ…!!

と嬉しくなった。

私が受け取ったイメージは、まさに映画館で1本の映画を見終わった後に目にする、あのエンドロールだったから。

この人たちは本当に表現力のかたまりだ。

そしてそれを受け取れてる自分が1ファンとしてとても嬉しい。

改めて感動してしまったので、ここに追記しておく。


ジャケット写真公開


MV公開に先立ち、まずはジャケ写でぶん殴られた。

1枚前はアルバム、ピース。

そっからのあれ。

振り幅よ…。


濡らしちゃだめ。

イイオトコは濡らしたらだめよ、マジで。

ありがとうしかない。


ちなみにそこで瀕死の重症でいたところ、息の根を止めにきたみたいなインスタの9枚組x2では、窓際海人くんの寝たりするが刺さりすぎて永遠に眺めていたくて、本気でスマホのロック画面に使わせていただこうかと思ったけれど、目の前の現実を放棄しないためにも断腸の思いでとどまっている。

同じ部屋で無防備に寝てくれる姿に愛おしさを感じたのは、大学時代の友人、お付き合いを始めたばかりの頃の現夫に次いで、3人目である。

いや、同じ部屋にはいないけど。

写真だけど。

わかってるけど。

そういう気分にさせてくれてありがとう。

MVの話


前置きが長くなったが、MVの話である。

好き。

はい、好き。

大好きです、すみません。

海人くんの第一声。

第一声が、まずとんでもなくえぐい。

次に続く廉くんの声。

海人くんのそれをそのまま凪のように引き継いだうまさ。

2人の声の相性の良さよ。

2人に1行ずつ喋らせることをした人、出てきてほしい。

一晩語り合いましょう。

(何様だ)

正直、出だしの語りがなくても映像全体での説得力は十分にあるとは思う。

でも、この2人の、たった2行の語りがあることで、一気にこのSF世界に引き込むことに大成功している。

バチッと世界の形を作ったと思った。

物語が出来上がったと思った。

幕が上がったと思った。

これができる俳優髙橋海人と俳優永瀬廉。

もうこの出だし20秒で、2人にしか出来ないMVであることが確定したと思った。

思ったし、この2人でしか出来ないものを作ろうというキンプリチームの皆々様のプライドや熱量が、ぶわっとこの世界の外側を模ったとも思った。

キラキラアイドル衝撃波はどこにもない。

バチバチに踊るダンスもない。

間違いなくそれらは彼らの武器なのに、一切ない。

役者としての力量、確固たる自信がないと出来ないし、また、そんな彼らへの信頼がないと上からのGOは出ないだろうと思うと、本当にすごいことだ。

廉くん本人も口にしていたけれど、なんせ、冒頭以降セリフは一切ないのだ。

出だしの一言で世界を作ったら、あとは全て表情勝負の映像。

それでこれだけ魅せてくるのだから、並大抵じゃない。

だって、この20秒だけでも、えげつないほどの時間とお金がかかってることが見て取れる。

エンターテイメントもビジネスである以上、この費用を回収する自信と、採算があってこそだと思うと、これがキンプリだ、と1ファンとして誇らしくすらなる。

歌うことも、踊ることも、演じることも、全て内なる思いを表現するという点では同じなんだろう。

これまでの経験全てを呑み込んで血肉として昇華させるようなこの「表現力」は、つまり彼らの最大の武器なんだろうと思う。

いつからこのプロジェクトがスタートしていたのか、ぜひその全貌を聞かせていただきたい。


これでも一応映画好きの端くれで、それなりに映画は見てきた。

大変ベタだけれど、そんな私の映画の原点は幼い頃に父が見せてくれたスターウォーズである。

砂漠の夕日にドーム型の家、平衡に伸びた地平線にマーク・ハミル演じるルーク・スカイウォーカーが佇む絵。

それが私の中の映画構図の原点に近い。

自分の記憶の奥にあった「映画」というものの原風景に類似する画を、目下人生を狂わせる勢いで涙腺をぶっ壊し続けている髙橋海人で見た衝撃を想像してみてほしい。

背中からゾワッと鳥肌がたった。

匂わせで見ていたはずの風景なのに、海人くんが入っただけで、全く違う絵になって感情に襲いかかってくるのだから不思議でしかない。

ここで情緒が行方不明になった。

あとはもう、お察しの通りである。


海人くんの表現力に絶賛溺れている私からしたら、「演技が見れる」というご褒美の順番が予想以上に早く巡ってきたかのようなMV。

歌もダンスも大好きだ。
ええ、本当に日常生活に支障を来しつつあるほど大好きだ。

ただ、歌とダンスはテレビでも新しいものを定期的に摂取させてもらっていた一方、演技の新作は時間がかかると思っていたので、「最新版の演技」がここでこんな形で巡ってくるとは思わなかったという意味で、もう、超絶ご褒美である。

俯いているシルエットだけで泣けるってある?

嘘でしょ?

と自分の情緒が心配になる。

表情なんて見えないのに。

本当に不思議で仕方がない。

とにかく私の涙腺の鍵は今現在海人くんに持っていかれている。

とりあえず私の心の個室にはあの俯いたシルエットが追加で飾られた。


そんな状態なので、5分弱で映画1本見たかのような感動の充実っぷりで、呆然とした。


勝手ながら想像が膨らんだ。

公式では「世界が終わる直前の日」ということで1日の出来事のようだけど、私の中では、あの奥行きはもっと数日、時間をかけた物語となって広がっている。

家族や大切な人を失って、たった1人、感情無くすほどボロボロの状態でたどり着いたのがあの場所で。

絵本のお花畑に憧れ、健気に種を埋める女の子との出会って。

絶望の中でも、ただ純粋に花の咲く未来を楽しみに今を生きる女の子の存在で、感情を思い出して。

その子を通じて、助け合える仲間に出会い、心を取り戻していくんでしょう?

そこで、全て分かり合い、許せ合えるほどの、唯一無二の存在に出会っちゃうんでしょう?

同じ傷を抱えた心にお互いが気づいて、性格も好みも違うのに、同じ未来を見据える相方になっていくんでしょう?

そして、どんどん自分達自身が、この2人が周りの人たちの希望へと変わっていくんでしょう?

ここからだと、ここで最後まで共に生きていくんだと思えた矢先に、感情を取り戻してくれた女の子が失われるという瞬間がおとづれてしまう。

そんな絶望に襲われて。


その状況を目にした瞬間の、あの慌てようと、慟哭に、涙腺崩壊。

あれちょっとうますぎやしませんか…

好き。

大好き。

本当に私の感性のど真ん中をついてくる人。

どうしてくれよう。

日本人っぽくないって言ったら違うのかもしれないけれど。

あの海人くんの動き、私の思い描くあのシーンの動きそのもので。

慌てて追おうとするのに、気持ちばかりが先立ってしまって足が動かなくて、一歩遅れてしまう感じ。

やっと動き出したのに、やっぱり心が逸って足がもつれてしまう感じ。

めちゃくちゃ好き。

そして、一瞬の無の後の慟哭。

ちょうどそこで音楽が切れて、無音の一瞬が訪れるのがなおさら泣かせる。

この計算した人、ありがとう。

好きすぎてこれはどうしたら?と情緒が行方不明のまま帰ってこない。

海人くんの一連の(私のツボ的な)名演技が、一切損なわれる事もなく、途切れることもさせずに、拡張させてくれた、同じ感情を共有する仲間の方々の名演技もありがたかった。

廉くんの叫びにも心震えた。

映像と音楽の使い方が大成功でしかないし、その両方を担ってるのがキンプリってどうなってるのおかしくない?


蛇足になるけれど、朝の情報番組でちょうどこのシーンの撮影風景が流れたのはご覧になっただろうか。

あんなに命を顧みない勢いで必死になって女の子を追って駆け出した先で、カメラを追い抜いら、急に素に戻って、相方に突っ込んでいく廉くんと、満面の笑顔でそれを受け取る海人くんに衝撃を受けた。

このシーンのカメラの背後であんなじゃれあいがあったなんて誰が想像しよう。

ハゲ散らかした。

behind the scenesは必ず入手しよう。

そうしよう。


海人くんを中心に見てしまうのはもうご容赦いただきたいのだけれども、そんな廉くんとのバランスの良さ、声も、見た目も、表現力も、全てにおけるバランスの良さが最高だと思う。

これ、本当に2人があのレベルの表現者だからこそ成り立つ話で、そこがなんとも言えなく…

言葉が出てこないが、一言で言うと、つまりは、「キンプリ最高」に尽きる。


それにしても。

彼らの目。

不思議で仕方がない。

海人くんはもちろん、廉くんも然り。

色がガラリと変わる、あの技はなんだろう。

歌う時も曲によって変わってすごいなとは思っていたけれど。

目つきが変わるというレベルではなく、本当に色が変わるみたいに、目から一切のキラキラが消滅して、その豹変ぶりは本気で怖い。

人格が変わったんじゃないかと思うほどで。

涙の水分量の調節できるの?って思うほど。

好きすぎる…。



このMVに関しては、関係者さんインタビューもぜひ公開していただきたいとも思っている。

プロデューサーさんや監督さんはもちろん、このプロットを書いた人とも語り合いたいし、各デザイナーさんとも語り合いたい。

もう、海人くん、廉くんが着ているお洋服からして納得感しかないし、女の子との距離感も、海人くんが頭を撫でるほど詰めている人であることに対して、廉くんが遠くから微笑み眺める位置に止まる人なのもいい。

なのに、早々に2人のどこかから漂うバディ感。

いい。

好きすぎる。


映像では表現しきれていないそれぞれの性格設定や背景設定が絶対あると信じているので、ぜひ全部公開していただきたい。

というか、そもそも俳優髙橋海人と俳優永瀬廉に目をつけて、彼らの演技力をフル活用した映画風に仕上げようと発案した人に、まず出てきていただこう。

(何様だ)

深掘り系オタクはそういうの大好物なので、躊躇せず何かのタイミングでぜひお願いしたい。

(あと、2人組デュオの参考例としてキンキ先輩を徹底的に洗ったスタッフさんも名乗りをあげてほしい。このMVを見る限り、きっといると信じている。)


ついでに、披露しきれなかった設定をさらに肉付けして、主人公2人の関係性に重心を置いた映画を1本撮ったらいいと思う。



などなどありとあらゆる感情を抱えてたぎっていたら、「なんでダブル主演の話ないの?」という疑問に着地した。

こんな勿体無い話ある?

いやでも、バラ売りした方が興行収入は稼げるのか…。

ここぞという時に取ってあるのか?

確かに脚本は絶対に選んでほしい。

無駄打ちはしてほしくない。

大絶賛される1本を選んでほしい。

だって全てにおいて、あんなにお似合いな2人なかなかいない。

絶対2人まとめて使いたい製作陣がいると、これも頑なに信じている。



そんなわけで、無事、私の中で「愛し生きること」がMVを見ることでようやく完成された。

これが狙ったところとすればまじすごい。

MVまで見て、あの曲調とあの歌声とあの歌詞の共存がすとーんと腑に落ちたし、ざっくりと心の中心に突き刺さり、ここに来て「うぁあああん!!」という感情の爆発が起こった。

溜めてた分、破裂具合が酷かった。

また一つ、日常のもやを綺麗に洗い流してくれる感動をいただいてしまった。

ありがとうと、心から感謝したい。



この戯言は勢いのまま書いて、少しだけ追記修正はしたけれど、大事なファーストインプレッションということで、一応残しておこうかなと思っている。

ここまでお付き合いくださった方、本当にありがとう。



最後の最後に。

この時期にこのコンセプト、「崩壊の中に希望を見出すことや、それすら奪われ、世界に絶望したとしても、撒いた希望の花は時を経て必ず咲くし、道は続く」という物語を、こんなにも力一杯に堂々と出してきたのもすごいと思う。

これについては、何か言及する方が野暮な気がしている。

それでも、私は彼らの思いを受け取ったつもりでいるし、同じものを願っているつもりでいるので、ただ素直に彼らからのプレゼントを喜び楽しみ、感謝を表したいと思っている。

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