誰かの相談に乗る時、こんな「共感」で相手を傷つけてませんか?
相談に乗るときに最も大切なのは「傾聴」と「共感」。Amazonビジネス書ランキングで1位を獲得したケイト・マーフィー著『LISTEN』でも、いかにこの二つが大切なのかが説かれています。
今回の記事は「共感」の方に焦点を当て、状況によっては間違った方向に進んでしまうかもよと言った内容を紹介していこうと思います。
本記事はイーサン・クロス著『Chatter』を参考にしております。結構おもろいし、大変実用的な内容ですので是非。
深堀でよりネガティブに
相談に乗る側の人は、気持ちを理解しようとしていることを示すために、相手が動揺した時に何があったのかの詳細を突き止めようとします。
「今日仕事で嫌のことがあったんだよね」と言われたときに、「何をしちゃったの?誰に何て言われた?」などと聞いたことがある方も多いはず。そして、「それは辛いね、ムカつくね、君は悪くないのにね」と相手の気持ちを代弁します。
ただ、この深堀によって相手は、支えを求めるように突き動かしたその感情と経験―仕事で嫌なことがあった等―を追体験してしまいます。この現象を「共同反芻」と呼びます。
厄介な善意による悪循環
相手のことを心掛けようとするその行為は、否定的な経験についてもっと話すよう促します。話した方が楽になるから、と。
次々と出てくる否定的な言葉に、あなたはもっと質問をして、相手の深層にある感情に気づかせてあげようと考えるかもしれません。この悪循環によって不快な感情が強まり、鬱屈とした気分が続くことになるのです。
こうした火に油を注ぐ行為は、つながりや支援をいっそう感じてくれるかもしれませんが、創造的な立て直しや解決策には繋がりにくいかもしれません。
実際に、心理学者のアマンダ・ヴァカリーとR・クリス・フレイリーが銃乱射事件の現場に居合わせた学生を対象に行った調査では、つらい経験などを他人と共有しても鬱やPTSDの症状には影響を及ぼさなかったとのこと。
では、あなたが落ち込んでいる友人や家族、恋人の話を聞くとき、どのようにすれば共同反芻を回避でき、問題解決へと導くことができるのでしょうか。
といったところで、尺の都合上今回はここまでとさせていただきます。解決策教えろよ!と思われた方は次の記事を読んでいただければと。それでは!
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