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すぐに実践できる心理学的アプローチで目標達成を支援する方法

新年度が始まり、新しい生活がスタートしました。新しい目標に向けて意気込みも高まるこの時期。皆さんは、今年の目標をもうお持ちでしょうか?目標を設定し、自分自身を高めていくことは、新しいスタートを切るには最適なタイミングです。

そこで今回の記事では、そんな目標の達成を後押しする心理学に基づいたひと工夫を、ロバート・B・チャルディーニ著『影響力の武器 実践編』を参考に紹介していこうと思います!

目標は紙に書いた方が達成率が上がる?

新年の抱負を書初めしたり、売上目標をホワイトボードに書いたりすることってないですか?わたしも受験生の時は「全部の大学に合格する!」なんてルーズリーフに書いて机にしまってました笑

他の人からやるように言われると面倒くさいな~なんて思うこの「目標の書き出し」ですが、本当に効果があるんでしょうか?

一貫性の原理

ここで一つ面白い実験を紹介します。二人のカナダ人心理学者が、競馬場で馬券を買う人を対象に調査を行いました。

彼らに、自分が賭けた馬の勝つ可能性を見積もってもらったところ、馬券を買う前より、買った後の方が高く見積もったそうです。

ここには、自分が下した決断は正しかったと信じ込みたい欲求、自分がしてしまったことを一貫したいという欲求が働きます。これを一貫性の原理と呼びます。

買い物に出かけて目当ての商品がなかった場合、買う予定のなかったものを買ってしまった経験はありませんか?これは「買う」という行為に対する一貫性の原理が働いてしまったために起きたことと説明できます。

コミットメント

あなたは電話の受付係をしています。予約の電話を受け取った際に

  • 「キャンセルする場合は前日までにお知らせください」

  • 「キャンセルする場合は前日までにお知らせ頂けますか?」

のどちらを伝えると「すっぽかし率」は下がるでしょうか。

些細な違いにしかないように思いますが、研究によると後者の方がすっぽかし率は大幅に下がるようです。

「前日までに知らせる」という約束に対し、前者は一方的に交わし、後者は「はい、承知いたしました」という積極的な同意を引き出しています。

ある物事において、自己の意識をもって取り組ませることコミットメントと言います。

目標を書き出すことで引き出される心理効果

長くなりましたが、目標を紙に書きだす行為は、達成への積極的な参加と、自分のした行動を一貫したいという欲求を引き出すため、達成率を底上げしてくれるということになります。

SNSや友人、家族に向かって宣言することで、一貫性の原理がより強く働くことになるので、一度試してみてはいかがでしょうか。

強制的にやらされてしまうと、コミットメントの力が十分に発揮されなくなってしまうので、是非積極的な姿勢で書き出しを行ってみてください。それでは!

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