2022/01/13

ポーク・ビンダルーという異国の料理を食べた。インドのゴア州の名物料理である。ゴア州に関する知識といえば、ヒッピーの大聖地である事とかゴアトランスの発祥地である事ぐらいしかストックがなかったが、よくよく考えてみると、インドという宗教上いかにも豚肉が毛嫌いされそうな土地で、豚肉がこれでもかと投入されているカレーが好まれるとは何とも不思議だと感じ、少し調べてみたら事情が理解出来た。どうやら、ゴア州はかつてポルトガル領であった事から、キリスト教徒の人口比率がかなり高い事がこの食文化の背景にあるらしい。あのフランシスコ・ザビエルもゴアの教会に埋葬されているそうである。

ポーク・ビンダルーの酸味と香辛料の効いた独特な味わいは、かつてアジア支配を目論んだポルトガルの野心が隠し味として加えられているからこそ、きっと生み出されたのであろう。これがまた信じられないぐらい美味しいのである。カレーはかなりの好物なので色々食べてみたりしているが、ポーク・ビンダルーに関しては、一口食べてみた瞬間に天地がひっくり返るぐらい驚いた。美味しすぎた。わけがわからない。

最近は頑固に海南鶏飯ばかり食べに外出していたが、もうポーク・ビンダルーに完全に心を奪われてしまった。これは恋だ。おわり。

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