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#92 会社辞めるって両親に言ってみた。

 妻に会社を辞めるといったあと、その情報はすぐに両家の両親に伝わった。妻からの情報をもとに、必死の説得が始まった。

まず妻の親から。

妻の親は大手重工を定年まで勤め上げた家計だ。頭ごなしに否定するのではなく、今置かれている環境や、不満などを親身に聞いてくれた。会社の先行きが不透明なこと、自分でやれることはやったつもりなことなど合計三時間以上話した。結論は出なかったが、辞めることに賛成ではないが一定の理解はしてもらった。

それを聞いた妻は辞めることが少し現実味を帯びた事に少し焦りを感じた様子だった。会社を辞めるのであれば、離婚してほしいといわれた。その翌日、妻は本当に離婚届に自分の名前を出して私に渡してきた。

本当に離婚したかったのか、私を止めたかったのかはわからないが、会社員ではない私は価値がないのか?と残念な気持ちになった。

その翌日、自分の母親(父は他界)のところに説明しに行った。母はその場では反対しなかったが、徐々に不安が増してきたのか、その次の週に電話をかけると、何とか辞めるのを思いとどまってほしいと説得された。

その週末に、両家勢ぞろいで話すことになった。

11時頃から話を初めて3時ごろまで、お昼も食べずに、みんなで話し合った。結果としては週末だけでどこまでやれるかを見てみようという結論になった。(議論は何回もリピートされた)

親ブロック、嫁ブロックという単語もこの時初めて知った。もう40にも近い年齢、いや、その年齢で子供がいるからこそ今の生活、将来の安定を壊すことに極度に反応する家族、親。

何が正解かはわからないが、予測できない未来よりも、安定している(と思っている)大企業のポジションを守ってほしい気持ちもわからないではない。ただ、この様な話が行われ、やめない人が多くなることによって、企業のポジションは変わらず、新陳代謝が行われない組織になっていく。

サラリーマンを17年間やって思うのは、企業は人だ。どんなに組織をいじっても、その中にいる人がどんな気持ちで何をやっているかでその組織のアウトプットがきまる。副業というのをしばらくやることになったが、大企業をベーシックインカムとして使っているようで少し後ろめたい気持ちになる。なるべく早くひとり立ちできるようにしたいと思う。


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