3Dモデルの利用拡大について考える
前書き
先日Twitterで、これからは3Dモデルを作っても売れないとお嘆きの声が聞こえましたのでそれについて考えてみたいと思います。
ここでは、アマチュアモデラーによる人型3Dモデルに焦点を当てて考えていきます。
現在Boothなどで販売されているモデルは、バーチャルケットVRChat内で開催されていることもあり、多くがVRChatのアバター用です。
現在は、プロモデラーが製作したモデルも多く、全体のクオリティが向上しています。また、すでにいくつもアバターを持っている人もおり、属性も出揃ってきて新規モデルが購入されるハードルは高いようです。
私の見ている範囲においても、Vケット3後にもVケット3以前のモデルが継続して使用されており、乗り換えたと言うような方はあまり見かけておりません。(ディープに利用していないのでその限りではないかも)
新規に購入されるには
・既存モデルと同等以上のクオリティ
・既存モデルにない、またはより刺さる属性
を併せ持つレベルでないと難しいのではないでしょうか?
利用先の検討
そこでVRChat以外の、3Dモデルが用いられる用途について考えてみたいと思います。とりあえず最終的な出力形態によって分類してみました。
・3Dゲーム
・VRゲーム
・写真、画像作品
・動画、配信、映像作品
・ジオラマ
以下、それぞれについて検討してみます。
・VRゲーム、3Dゲーム
おそらく、基本的にアバターは重要な課金要素であり、VRSNS系以外ではユーザーメイドモデルが使える場合は今後も少ないと考えます。
ポケモンや、艦これのようにモデルをコマの一つとして対戦、攻略をするようなゲームであれば、大量のモデルが必要とされますが、製作者にユーザメイドモデルを使うメリットは薄いでしょう。
・写真、画像作品
人物写真、画像ということになりますが、感覚的には自撮りというよりもドール写真のほうが近いでしょうか?写真写りがよく、バリエーションを豊富に作れるモデルが有利と考えられます。また、背景を用意できることも重要です。Twitterで見られる画像はほぼVRoidです。
・動画、配信、映像作品
Vtuberや、MVなどですね。権利的な部分もあるかと思いますが、量産モデルではなく、オリジナルモデルが多いです。
主役はオリジナル、モブは量産モデルもしくはオリジナルの改変という感じでしょうか?
・ジオラマ
統一感のあるモデルで、シリーズもののようなのバリエーションを揃えることができればありそうですね。更に簡単に配置できるソフトがあれば良さそうです。
こう見てみますと、大量のオリジナルモデルを保有、使用する用途というのはなかなか難しいのかもしれません。
多くの利用法の場合、一旦気に入ったモデルを見つけたら、その衣装変更、改変や、オプションによるバリエーションという場合が多く、何種類ものオリジナルモデルを所有する用途はちょっと見つけられませんでした。
人型3Dモデルにこだわらず、あくまでモデルを売ることを目的とした場合、売れ筋モデルの互換衣装や、互換オプション品を作るというのが一つの方法かと思います。
※カスタムについては権利的な部分もあると思いますのでご注意ください。
他には、クオリティでなく、より趣向に寄り添う方向で考えるのならば、量産モデルではなく、安価にオーダーメイドで作るというのはありかもしれません。
全身を作るとやはり手間もかかりますので、ヘッドのみの販売であればかなり価格も抑えられるのではないでしょうか?
簡単にセットを構築できるようになればジオラマ的なものもあり得ますが…ソフトウェア次第というところでしょうか。Unityや、モデリングソフトを開いたりしなくても良いソフトが出てくれば状況は変わるかと思います。
まとめ
ということで、3Dモデルの利用拡大について、私なりに考えて見ましたが、やはり、なかなか難しいですね。
可能性としては、ジオラマソフトが出てくれば単純に需要が増えると思っています。
現状の範囲内では、人気モデルのカスタムパーツか、オーダメイド(ヘッドパーツのみ等)が良いのではないでしょうか。
こちらも簡単にカスタムできるソフトがあれば需要も拡大すると思うのですがこれからに期待しましょう。
ちなみに、現実の体をスキャンして取り込むのが一般的になった場合や、2D写真を3Dに起こす技術が更に進んだ場合でも、付属品の需要はあるのではないかと思います。
それでは、最後までご覧頂きありがとうございました。
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