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【執着の講義-9】「執着こじらせ」「依存こじらせ」を深い抑圧の部分から考察~「良い人」の心に潜むインナーチャイルド~

【初めての方へ】ご挨拶とご案内。

【お勧め記事①】「恋愛こじらせ」「依存こじらせ」について50000字以上で深く解説しました。

【お勧め記事②】「去る者追わずが難しい…」そんな方へ




【執着の講義-8】では過去と向き合うワークをご紹介しました。

今日の記事では、「依存こじらせ」「執着こじらせ」の深い部分の原因にもなる「インナーチャイルド」についても見ていきましょう。

「インナーチャイルド」は「内なる子ども」と直訳できるように、自分の「傷ついた過去そのもの」でもあります。

インナーチャイルドとの向き合い方を学ぶことで、より効果的に、深い部分での癒しを進めていくことができます。

心理学で扱うテーマの中でもかなりディープなものですが、本気で執着と向き合いたい方は是非読んでみてくださいね。



【執着の講義】まとめはこちら。



それでは、早速始めていきましょう。

 
 


【Xポストここから】


メンタル乱れる人は「良い人」であることが多い。

家庭が機能不全だった人は一見「良い人」に見える。社交性があり周囲から好かれる。

でもそれは「仮面の姿」で自分を守る必要があったから。幼少期から傷つき「ありのままの自分」を封印したから。

「良い人」ほど闇が深いこともよくあります。

大切なのは、「良い人はやめてもいいんだよ」と自分にも優しくしてあげること。

人への優しさばかりではなく、自分に対しても親切にしてあげてください。


【ポストここまで】



「メンタル乱れる人は良い人であることが多い」的なことはXでもnoteでもあちこちで書いていますが、改めて考察していきたいなと思った次第です。


まず、「良い人」というのはどういう人のことを指すでしょうか。ちょっと洗い出してみましょう。


・職場の人や友人に対して優しい
・率先して「やるべきこと」を引き受ける
・相手からどう思われるかを気にする、他人軸
・みんなに対して分け隔てなく愛想よく接する
・みんなに対して分け隔てなくニコニコ接する
・誰かに何かを頼まれると断れない
・セールスの電話や訪問販売(古い?)など、気を遣う必要のない相手にまで必要以上に丁寧に接してしまう
・自分のことはいつも後回し
・自己犠牲グセがある
・恋人の顔を伺いすぎてしまう
・相手の顔色を察していつも先回りする
・「都合の良い女」になる
・自立系女子
・RKメンバー



こんな感じでしょうか。最後の2つが全てを物語ってますかね笑
まだまだいくらでもあると思いますが、とりあえずこのくらいで良いでしょう。

次に、「メンタル乱れる人は良い人であることが多い」の内の、「メンタル乱れる」ということを具体的に書き出してみたいと思います。


・関係が近い人に当たり散らす
・関係が近い人にモラハラ的な言動をとってしまう
・急激に気分が落ち込み自己嫌悪に陥る
・相手への期待が強すぎていつも裏切られるような気持ちになる
・罪悪感と自分責めで死にたくなる
・パートナーシップを叩き壊すような言動をとってしまう
・急に「もう別れる」と言ったりなど、試し行動をとってしまう
・浮気、不倫、一夜の関係など「恋愛の刺激」を欲する
・ふとした瞬間に涙が止まらなくなる
・過去のトラウマなどのフラッシュバックが起きる
・パートナーに「どうして私の気持ちを分かってくれないの」と当たり散らす
・離れていく人に強烈に執着する
・過食、過剰飲酒などに走る
・自分への暴力衝動、破壊衝動(自殺願望、OD、リストカット等)
・身近な相手への暴力衝動、破壊衝動(暴言、DV等)



一口に「メンタル乱れる」と言っても、誰もが経験するようなものから非常にディープなものまでさまざまですが、総じて言えば「依存型行動」という風にまとめることができます。

色々な記事で「自立系女子は依存型女子でもある」ということを書いているのですが、それってザックリ言えば冒頭ポストの「メンタル乱れる人は良い人であることが多い」の言い換えなのですね。



「メンタル乱れ(依存執着行動)」と「良い人(自立型マインド)」はこのように深く関わりあっているんです。

この両者の結びつきについて、以下、もっと具体的に解説してみましょう。

メンタル乱れ(依存)と、良い人(自立)を結び付ける非常に重要なキー概念は…
メンタル乱れ(依存)と、良い人(自立)を結び付ける非常に重要なキー概念は「抑圧」です。

結論から言ってしまうと、日々心に強い抑圧があるから、あるいは幼少期からずっと何らかの感情を抑圧してきたから、激しいメンタル乱れがカウンターパンチのように起こってきます。

ご存知のとおり、「自立系女子」とは抑圧のかたまりのような人です。



めちゃくちゃポピュラーな例ですと、「長女で、母親が過干渉だった」という自立系女子は心に大きな抑圧を抱えがちでして、
その結果、怒りとか苦しみとか憎しみとかそういう負の感情に振り回されやすいですし、「メンタル乱れ」が起きて依存型女子化しやすいです。

小さい頃からお父さんが忙しくて甘えられなくて、お母さんは長女に対して「しっかりしているお姉ちゃん」の役割を強く期待していたなんてシーンはかなりよくありますよね。RKメンバーからも現にそういうご相談はたくさんいただきます。

口うるさくあれこれと言われてきたせいで「何言ったってどうせ否定されるんだからもう黙っておこ」というように自分の感情を内にためるようになったり、叱られたり色々言われるのを怖れてそれこそずっと「良い子」でいるようになったり、逆に良いお姉ちゃんとしての役割をまっとうするほど両親の期待に答えられているような気がして、「本来の自分」を抑圧して「褒められる自分」であろうとしたり。

とにもかくにも、感情の抑圧というものが非常に激しく、そして人生で長く長く続いてきているというのが自立系女子の特徴でございます。


幼少期や小学生などの時代からそんな風に自分を抑え込んで自分を出せなかったということで、身体的にも社会的にも肩書的にも立派な大人であったとしても、心の内側には「傷ついた幼い少女である自分」がいる…というのもまた自立系あるあるな特徴ですよね。

心理学ではインナーチャイルドなんて言われたりもします。



人には本来、人生の段階段階で解放すべき感情というものがあります。



例えば赤ちゃんだったら、意味不明なことで泣きだしたり不機嫌になったり笑顔になったりして両親を振りまわしますよね。それは、赤ちゃんにとって必要な感情的段階であり、ステップなんです。赤ちゃんにとってそれをする必要があるんです。

例えば幼少期~小学生くらいってみんなすごく親に甘えたいし、包まれていたいし、安心を感じたいと思うものですよね。

親が離れていくとひどく不安になったり、迷子になって大泣きなんてシーンはよくありますが、それは幼少期の感情として当たり前ですし、幼少期は甘えられるだけ親に甘えることで次の感情的段階に進んでいけるんです。

例えば思春期であればそれは「反抗期」ですよね。それまでは心理的に親と一体化していたところから、少しずつ自我が芽生えてくる。

「私は私」「私は親とは違う」というアイデンティティがどんどん確立されていきます。それを極端な形で、つまり「反抗」という形で解放していくんです。とても重要な感情的段階です。

でも、ある段階で感情の解放が抑圧されてしまうと、「身体や役割は成長し続けているのに、心の成長は止まったまま」という事態が起こり得ます。



これがインナーチャイルドの仕組みです。

例えば、何らかの事情で幼少期から早くも自立化してしまい、「甘えたいのに甘えられない」ということが起こりますと、その後「甘えたい感情」を解放する機会がないまま、ずっとその抑圧を抱えたまま思春期を過ごし、学生時代を過ごし、成人し、社会人になり、肩書きを得て、結婚し、子どもができ、、、、というようになります。

この場合では、感情的段階が幼少期でストップしているので、思春期の反抗期がない(あるいは非常に弱い)ということもしばしばあります。

思春期の反抗期というのは、感情的枠組みで見ると、「両親とくっついてくっついてくっついて、そして、それが一気に反抗という形で離れる」という形をとるのですが、幼少期に甘えられなかったということは最初の「くっついてくっついてくっついて…」というフェーズを踏んでいないということになりますから、あえて反抗して離れる理由もないということなんですね。



お話をしてきたように、「甘えたい」という感情は抑圧され続けることはあれど消えることはありません。

自立系女子はふだん、「しっかりした社会人」「ちゃんとした大人のオンナ」として活動しているゆえに自分の中にそんな衝動や感情があることには気づけないことが多いのですが、実はしっかりと「甘えたいマインド」「依存マインド」は彼女らの中に居座っています。そして、「今か今か」と解放される機会を待ち望んでいます。

当然、そんな風な「甘えたい感情」をところかまわず出しまくっていては社会生活を営むことはままなりませんから、多くの場合何年も何十年も、その「内にある依存心」は抑え込まれたままです。



しかし、ある時その「甘えたい心」「依存心」「執着心」を思い切りぶつけられる存在が現れます。

それは多くの場合彼氏であり、夫であり、パートナーです。交際期間で言うと半年~1年以上たつと、自立系女子の依存マインドは出てきやすいですね。

でも、相変わらず彼女たちの中には、幼少期の過干渉された経験からくる多様な「観念」があります。

平たく言えば「甘えてはダメ」「頼ってはダメ」「弱いところを見せてはダメ」という思い込みがあります。だから多くの場合、彼女らの「放出される依存(甘えたい心)」は非常に歪んだ形をとります。

それが、「こじらせ(執着)」というものですね。
つまり冒頭にあげた「メンタル乱れ」のことです。

執着やメンタル乱れとは何だったか、冒頭の文章を再掲してみます。



ーー冒頭文引用ここからーーー


次に、「メンタル乱れる人は良い人であることが多い」の内の、「メンタル乱れる」ということを具体的に書き出してみたいと思います。


・関係が近い人に当たり散らす
・関係が近い人にモラハラ的な言動をとってしまう
・急激に気分が落ち込み自己嫌悪に陥る
・罪悪感と自分責めで死にたくなる
・パートナーシップを叩き壊すような言動をとってしまう
・急に「もう別れる」と言ったりなど、試し行動をとってしまう
・浮気、不倫、一夜の関係など「恋愛の刺激」を欲する
・ふとした瞬間に涙が止まらなくなる
・過去のトラウマなどのフラッシュバックが起きる
・パートナーに「どうして私の気持ちを分かってくれないの」と当たり散らす
・過食、過剰飲酒などに走る
・自分への暴力衝動、破壊衝動(自殺願望、OD、リストカット等)
・身近な相手への暴力衝動、破壊衝動(暴言、DV等)


ーーここまでーーー



これらの拗らせ、つまり「メンタル乱れ」は、普段の感情的抑圧が原因になっていることはもちろん、幼少期から自立化しすぎた、、、

つまり「良い人でありすぎた」ということが根本的な原因になっていることが多いんです。

「甘えたい、思い切り甘えたい、誰かに守って欲しい、包まれたい、、、だけど、それは許されない」という観念が抑圧となり、ネガティブ感情が「ねじくれ形態」となって放出されてしまうんですね。

それがあまりに極端になったり、ポストでも書いた「機能不全家庭」のように他の深い傷と混合された形をとると「自分への暴力」「身近な人への暴力」という極端な形をとる場合もあります。

あるいは、反抗期に反抗できなかったことが傷となって、「パートナーへのモラ的言動」として反抗期が表れている場合などもあるでしょう。

何にせよ、根源的な部分を見ると幼少期からの傷や抑圧があることがほとんどです。



インナーチャイルドの傷を癒すために大切なのは…


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