【執着の講義-10】愛着の問題を克服するための安全基地ワーク
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前回の【執着の講義-9】では、執着に繋がる深い原因としての「インナーチャイルド」について解説した上で、解決策のひとつとして「安全基地」という考え方をザッと紹介しました。
今日の記事では、「安全基地」についてさらに詳しく解説した上で、より具体的に安全基地ワークをご紹介したいと思います。
執着手放しの前提となる「心の癒し」にとって、安全基地ワークはかなり重要です。是非読んでみてください。
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執着や他人軸のテーマの中で、たまに「愛着」というキーワードがでてきます。
愛着というのは、幼少期から親との関係の間で培われる「愛の結びつきの感覚」のことになりまして、幼少期から親との関係でしっかりした愛情を受け取って、無条件に温かく育ててもらえた場合、この愛着の土台が堅くなっていって、「親は私を愛してくれる」「親は私を受け入れてくれる」と思えるようになることはもちろん、
親だけでなくて「周囲の人は私を愛してくれる」「大切な人は私を愛してくれる」「身近な人は私を愛してくれる」と、ハッキリ感覚的に感じ取れるようになります。
他者や友人、恋人に無条件で受け入れられている感覚や、無条件で愛されている感覚というのは、この「愛着」がしっかり育っているか否かという所が非常に大きいんですね。
(※語感は似ていますが、「執着」と「愛着」は全く異なることにご注意ください。)
逆に、よくお話している「機能不全家庭育ち」という場合には、この愛着という感覚が非常に薄くなってしまう傾向があります。
つまり、機能不全家庭育ちだと、「私は何かを相手に与えなければ愛されない」「私は何かを相手に提供しなければ受け入れてもらえない」「私は完璧でなければいけない」「私は無条件では愛されない」という風にほぼ無意識の反射で考えるようになってしまって、いつも言っているように「自立系女子」と化してしまったりですとか、「私なんて価値が無い」というように無価値感が強くなってしまったりするのですね。
ちなみに、あるデータでは「日本では8割以上の家庭が機能不全家庭」という風にも示唆されたりしていまして、多分これは海外の研究だと思うんですけど、それだけ日本人というのは「無条件の愛」を子どもに与えるのが得意じゃありませんし、要は不器用と言うことなのかもしれないですよね。
虐待とかそういうものは無論「機能不全家庭」でおこることなんですけれど、このデータでいう「機能不全家庭」の定義は虐待とかネグレクトとか両親の関係が破綻してるとか、そういう過激な例だけではないということですね。
ザックリ言ってしまえば、海外ドラマとかみたいに子どもに「アイラブユー」とストレートに伝えてあげたり、おでことかほっぺにキスしてあげるような家庭って日本だとめちゃくちゃ少ないじゃないですか。子どもの愛着がしっかりと育つためにはそういう類の「無条件の愛」が非常に大切だということですね。「テストで良い点数とれたから」とか条件付きではなく、無条件で愛を言葉や態度や行動で表してあげることが大切なんです。
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とにもかくにも話を戻しまして、「子が無条件の愛を感じにくい」という意味において、日本の家庭は多くが機能不全ということは、それだけ「愛着の問題」を抱えている人も日本では多いということですよね。愛着というのは繰り返しになりますが「相手と結びつき、温かく受け入れられている感覚」のことでした。
大切な人との結びつきや「受け入れられている感じ」を感じにくい人が自立系女子になりやすいということは既に説明したとおりですが、これは依存型女子にももちろんあるあるです。
相手への「こうして欲しい」を我慢しすぎたり、逆に相手への欲求が強く前にですぎてコントロール思考になってしまい、パートナーシップを破綻させてしまうのが依存型女子の特徴なんですけれども、これもまた、「相手から愛されてない」「私は相手と繋がれてない」「大切にされていない」と思うからこそ出てくる衝動ですよね。
逆に、相手から受け入れられてる、相手から愛されてると心から思えれば、極端に相手に不満を感じたり、こじらせを爆発させることも無くなるわけです。「愛されてる」という感覚のもとに、日々ご機嫌で暮らせるわけですね。
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依存や執着からの脱却を目指すために、いつもは依存や執着の根本となっている「観念」に向き合う方法をお伝えすることが多いです。その観念というのは「どうせ私は愛されない」という無価値感や、「私は幸せになってはいけない」という罪悪感、自己肯定感の低さなどですね。
そういった観念を創り出した過程となる親子関係などにまで遡って、当時の辛い感情に向き合ったり、絶望体験に向き合ったり、インナーチャイルドを癒やすワークをご紹介することが多いですよね。
今日のワークはそういう「過去と向き合う」系のワークとは異なる「安全基地ワーク」というものになります。
安全基地というのはどういうものかと言うと…
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